浮所飛貴インタビュー

「そんな機会はないだろうと思っていた“映画の主演”というお話をいただいたときは、うれしすぎてどうにかなりそうでした(笑)。最初に伝えた両親からも“嘘でしょ!?”と言われて」

 当時の喜びが伝わってきそうな笑顔で語るジャニーズJr.内のユニット、美 少年浮所飛貴。レギュラー出演するバラエティー番組『VS魂』で事務所の先輩である相葉雅紀や風間俊介らとさまざまなゲームに挑戦し、キラリと光る姿を見せている彼は『胸が鳴るのは君のせい』で映画初出演にして、主演を飾る。同名の原作は、累計発行部数250万部突破の大人気少女漫画。

「原作をめちゃくちゃ読み込んで有馬隼人というキャラクターを見つけつつ、自分らしさを少し足していけたらと、妄想というか想像しながら組み立てていきました」

 監督やヒロインの篠原つかさを演じる白石聖に相談しながら有馬を作り上げた。何事にも一生懸命で明るいつかさが片思いするクールで飄々としたイケメン転校生の有馬。実際の浮所は有馬とは対照的な性格だと語る。

「似てない9割、似てる1割です(笑)。有馬って、クールで余裕のある感じがカッコいいですよね。共通点は、自分の思いをストレートにちゃんと伝えるところ。その部分は、自分にもあるなと思いながら演じました」

夢だった共学、青春を追体験

 中学から高校まで6年間男子校に通っていた浮所にとって、夢だったという共学の雰囲気を今作で経験することができた。

「男女共学って自分からはかけ離れた世界。経験できなかったことが、人生でちょっと損をしているというか、悲しいなと思っていたんです。でも、今回の映画で疑似体験できて、よかったです。青春って、こんな感じなんだなって味わうことができました(笑)。そう思えるのは、撮影がめちゃめちゃ楽しかったからかもしれないです」

 海辺での撮影の合間に同年代の出演者たちとビーチボールで遊び、文化祭のシーンではヴァンパイアのコスプレにも挑戦した。

「共学っていいなと思いましたが、男子校もそれはそれでいいんですよ。女の子がいないのでカッコつけなくていいし(笑)。もし、女の子がいたら、ダサいところは見せられないと思っちゃうタイプですね」