実際、世間の反応も驚きの声が多かったが、日仏ハーフの帰国子女で才色兼備な滝川は、未来の総理・進次郎の妻にピッタリという、納得の声へとすぐに変わった。

 ちなみに、その時点で滝川は妊娠中。しかし、これは跡継ぎを期待される政治家ならではの事情から、当時41歳の彼女との結婚を疑問視する声が出ることを見越し、それを封じようとしたのだという見方もされた。揶揄されがちなデキ婚すら、称賛させるふたりはまさに、無敵のカップルだったといえる。

 折りしも、元号が令和に改まって3か月。新たな時代をリードしていきそうな大物夫婦の誕生に、多くの国民が希望を抱いたわけだ。

国民が祝福するも徐々に失速

 が、今思えばここがピークだったのかもしれない。結婚翌月、進次郎は環境大臣に就任。戦後の男性大臣としては最年少ということで、右肩上がりが続くかと思いきや、これが失速のきっかけとなった。

 国連で発した「気候変動問題に取り組むことはきっとセクシーでしょう」という言葉が「キャッチーだけど、具体性に欠ける」と叩かれたり、

「今のままではいけない、だから日本は今のままではいけない」

 などの同じ意味のことを繰り返す表現が「小泉構文」として面白おかしくいじられたり。父の小泉純一郎は、国民を高揚させるようなスピーチの名人だったが、進次郎はそこまでの器ではなさそうな印象も持たれ始めた。二世は期待が大きい分、結果を残せないと反動で失望も大きくなりがちなのだ。

 この背景には、結婚で女性人気が翳(がげ)り、もともと進次郎を好きでもなかった男性たちが本音をあらわにし始めたということもあるのだろう。