ドラマの設定は出尽くしたかも!?

 もちろん、純粋ないち視聴者として現役医師を満足させる医療ドラマも少なくない。

「医療ドラマでは『JIN-仁-』(TBS系)がいちばん好きです。時代を跨(また)ぐという設定がほかのドラマと差別化されているし、ありえないストーリーだけど面白かったです」(工藤さん)

「『医龍-Team Medical Dragon』(フジテレビ系)が大好きでした。坂口憲二さん演じる天才心臓外科医の無双っぷりがカッコよすぎて。

 オペシーンを盛り上げる音楽とスピード感、社会問題を織り交ぜた厚みのあるストーリーなど、どこをとっても最高。私も救急対応など緊張感がある場面に直面すると、頭の中で『医龍』のテーマソングが聴こえることがあります」(近藤さん)

 とはいえ、医療ドラマもすでにさまざまな設定が出尽くした感がある。そんな中、本物の医師が「こういうドラマなら見てみたい」と思う設定はまだ残っているのだろうか?

坂口憲二

「美容外科がメインのドラマって今まであまりないですよね。かなり普及してきたので、ブームに乗っかって流行るんじゃないかと思います」(長崎さん)

「『いのちの停車場』など在宅医療をテーマとした映画が公開されたので、テレビでも在宅医が主人公のドラマをやってほしいです。エンターテイメント性のあるカッコいい姿もよいけれど、患者の背景が大変な症例に医師が向き合う人間くさいドラマを見たいです」(近藤さん)

「最近の小児科は病気だけでなく虐待や不登校などの社会的問題にも関わり、保護者や行政とのつながりも大切になってきています。子育て支援が重要視される今後、そのあたりに切り込んだドラマが必要とされるはず。演じる女優さんは、美しくて聡明な沢口靖子さんがいいと思いますね」(林さん)

 今後、実現するだろうか?期待したいもの!

答えてくれたのは……

近藤千種さん ●愛知県名古屋市「ちくさ病院」副院長。総合内科医、在宅医。
円戸望さん ●石川県金沢市「eクリニック」院長。美容外科医。
岡本宗史さん ●埼玉県上尾市「埼玉みらいクリニック」院長。内科医、皮膚科医。
工藤孝文さん ●福岡県みやま市「工藤内科」副院長。糖尿病内科医。
林かおるさん ●大阪府堺市「小児科林医院」院長。小児科医。
長崎理佳さん ●フリーランスの口腔外科医として活動中。