借金生活が若さをもたらした?

 そんなさゆりさん、夫婦で億を超える借金を返済中……というのは、普段漫才のネタにしているとおりだが、「もしかすると、その借金生活こそが、今の若々しさを保てている秘密なのかもしれない!」と考えているそう。キーワードは、サーチュイン遺伝子。別名長寿遺伝子。これが活性化することで、寿命が延びたり、アンチエイジングにつながるといわれている遺伝子のこと。

インスタグラム@katsumisayuri_sayuriより
インスタグラム@katsumisayuri_sayuriより
【写真】細長〜い!! さゆり52歳、奇跡の美脚

 さゆりさんが、この遺伝子のことを知ったのは、10年近く前に放送されたNHKの番組。紹介されていたのは、「食べ物を欲しがるままに与えたサルと、腹七分目しか与えなかったサルを28年かけて観察した結果、後者のほうが若々しさを保っていた。飢餓状態に陥ると、普段は休眠状態にあるサーチュイン遺伝子のスイッチがオンになって活性化した結果だと考えられる」という内容。

 そこで思い出したのが、お金がなくて十分に食事をとれなかった時代のこと。つまり、「実験のおサルさんよりもずっと長い間、しょっちゅうおなかをすかせていたから、(サーチュイン遺伝子がオンになって)私たちはあんまり老けた感じにならないのかも」と……。こちらも、どこまで本当なのかはわからないが、やっぱり奇跡的に若々しくてお元気なふたりを見るにつけ、説得力が出てしまうから不思議だ。

 それにしても、このふたりを見ていると、ビシビシ伝わってくる幸福感。あの底抜けの明るさやプラスのオーラが、50代を元気で過ごす何よりの秘訣なのかもしれない。

さゆり 1969年生まれ、兵庫県出身。2000年より、夫のかつみ(1963年生まれ、京都府出身)とともに、夫婦漫才コンビ「かつみさゆり」として主に関西ローカルのテレビ局を中心に活動。ボケ担当。髪飾りを両手で引っ張って「ボヨヨ~ン」というギャグで人気を得る。今年は銀婚式。

《取材・文/八坂佳子》