できるだけ本人が望むような最期を

綾菜 今は医療が進歩して、延命にしても選択肢はいろいろ。あらかじめ本人の希望を聞いておかないと、いざというとき頭が真っ白になるかも。

佐々木 みなさんそうなんですよ。お伝えした10項目を一度に決めるのは無理だと思いますから、機会があるごとに少しずつ考えていくといいですね。介護する側は、ご本人から少しずつヒアリングしていただきたいです。もちろん、変更してもいいんです。私は毎年、親の誕生日に聞き直すようにしています

綾菜 介護する側としては、できるだけ本人が望むような最期を迎えさせてあげたいと思いますよね。

佐々木 やっぱり「ありがとう」があふれだすような最期であってほしいですよね。好きな音楽や香りで満たしてあげて、最期まで家族のぬくもりが感じられる看取りが理想的。そのためにも家族間での日ごろのコミュニケーションが大切だと思うのです

【最近の加トちゃん家】

 数年前からわが家は減塩料理。でも先日、栄養学の勉強会に参加したときに“大病した人や高血圧の人は塩分を今よりもう少し減らしてみて”と。早速、塩分濃度計を買い、本で勉強して食塩分量2gに抑えた食事を作ったら、普通においしい! 私のむくみがとれるミラクルも。もっと勉強をしておいしく減塩できる食事を極めたいです。

PROFILE●加藤綾菜(かとう・あやな)●1988年4月12日生まれ。2011年に加藤茶と結婚し、45歳の年の差婚で注目を集めた。夫を支えるため介護を勉強。「介護職員初任者研修」(旧ホームヘルパー2級)、「介護福祉士実務者研修」(旧ホームヘルパー1級)を取得。TWIN PLANET所属。

今回対談いただいたのは……●佐々木和代さん●ベネッセスタイルケアの有料老人ホーム芦花翠風邸のケアマネジャーとしてご入居者に寄り添うケアを実践。またベネッセスタイルケアの介護職員初任者研修講師を務める。綾菜さんを介護の素晴らしさに目覚めさせた恩師でもある。

《取材・文/中村裕美(羊カンパニー)》