東出を甘やかさないとの“ポーズ”

当時はとるべき対応に関して、しっかりとシミュレーションができていなかった。多数のCMを抱えていた東出さんは騒動により多くを降板。億単位の違約金を事務所側は抱えたといいます。それ以降、“マスコミ対応”により注力するようになったんだとか。

 今回の『文春』の取材に対し納得できるコメントを出していますし、《東出に対しては事実確認を重ねて、今度の対応を考えてまいります》とも重ねている。実際のところは特に厳しいペナルティが課されるとは思いませんが。ポーズでも事務所が所属タレントを甘やかさないという姿勢を見せることが大事です。それが結果的にタレントを守ることにもなりますから。報道が出てすぐに関係各所にも謝罪したといいます」(前出・芸能プロ関係者)

 この作戦は功を奏したか、《東出昌大に新恋人、事務所は激怒「不見識な行動」 滝沢カレン似の20代女性、ロケ先呼び出しデート》(『スポニチ』10月15日配信)といった、東出の猛省を促しているかのようなタイトルの記事も出された。

 現在、東出の俳優業は順調そのもので、主演映画『草の響き』が封切られたばかりで評判も上々。今年は同作品を含め3作の映画に出演し、来年も『コンフィデンスマンJP -英雄編-』、『峠 最後のサムライ』の公開が控えている。

「今回の熱愛報道にも映画関係者は、“根は悪い人じゃない”と残念がっています。記事には恋人を近所に住まわせているのに長電話しているとも書かれていましたが、それも彼の魅力のひとつだと捉えています。映画ファンはミュージシャンのファンと同じで作品重視の傾向が強いので、お茶の間の反応を気にするテレビの視聴者層とは異なり、仕事は減らないのでは?」(映画雑誌ライター)

 スキャンダルで成長するのは何もタレントだけではない。二人三脚のパートナーである事務所も同じなのである。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之> ◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。