肌と顔のメンテナンス費用に

●ケース2「毎月の美容費と婚活費用のために」佐藤朋子さん(仮名・30代)幼稚園教諭

相手するのが子どもからおじさんに変わるだけなので」

 売春をすることに抵抗はないのかと聞くと、即座にそう答えた佐藤さん。肌がツヤツヤと輝いている。編集者が“水光肌”(韓国トレンドのうるツヤ肌)だと指摘すると、佐藤さんは嬉しそうに

「わかりますか? 水光注射打ってるんですよ。他にも白玉点滴やタブロ(フェイスリフトの一種)もやっています」

 男の筆者には何のことかさっぱりだが、どうやら美容施述メニューのことらしい。

「私がここに立つようになったのはまさにこれのせい!」

 と、佐藤さんは自分の顔を指す。

この肌と顔、メンテナンスにお金がいくらあっても足りないんです」

 と明るく笑った。

 佐藤さんは東京郊外の公立幼稚園に勤務する先生。子どもたちからは“トモちゃん先生”と呼ばれ親しまれ、保護者とのトラブルもなく、仕事内容に不満はまったくないという。

「30代半ばで独身って世間では全然珍しくはないけど、この世界(幼稚園)だと行き遅れなんです。みんな20代半ばで適当な相手を見つけて結婚していく。うちの幼稚園では隣に小学校が建っていて公立で連携もとれているので、小学校教師と結ばれるパターンが多いです。どんどん周囲が結婚していく中で、私は安月給で苦労が多い(とされている)教師ではなく、もっといい条件の男と結婚するんだと決めて美容に力を入れるようになったんです」

 最初は部分的なシミ取りぐらいだったが、ボトックス注射や糸を皮膚に入れるなどの高額施術に次第にうつっていく。さらに、

「結婚相談所にも複数登録しているのですが、高学歴高収入のハイスペック男性を射止めるには女性側もお金を支払わなければいけないので、美容費と婚活費用で月給の3分の2は出ていってしまいます

 いつの間にか借金の総額は200万円を超えた。それでも“結婚さえすればチャラになる”の思いから借金を重ねている。

「とはいえ、今はまだ結婚できていないわけだから借金を返さなくてはいけないんですよ(笑)。悩んでいるときに保護者の男性から夜のお誘いを受けました。保護者とそんな関係になることはタブーなのでお断りしたら金銭を提示されて。それでも断りましたがヒントをもらいましたね。身体を売ればいいんだ、って。なるべく見つからなくて、うちの保護者や関係者が絶対にこない場所は歌舞伎町だなって。それで立つことにしました。もう半年になります」

 歌舞伎町を選んだ理由は、知人に合わないこと以外にもある。