警察が介入して状況が好転

 前編冒頭の音声は、そのときのものだ。ふたりの会話はこう続いていく。

大河内「なんでこんな色欲魔みたいなの。俺はもうできないから」

加藤「なんで……」

大河内「俺はできないから。もう。できない。本当に。マジで。だったらほかの殿方に電話して」

加藤「なんでそんなこと言うの」

大河内「自分で言ったじゃん。“他の人とやっていい?”って、自分で言ったじゃない。紗里は我慢できないんでしょ?」

加藤「そんなことないって」

大河内「紗里のこと考えたらそれしか方法ないから」

加藤「それでいいのね」

大河内「この状況でできるほうが頭がおかしいでしょ」

 加藤に弄ばれ、先の見えない地獄から抜け出せずにいた大河内は限界だった。だが、あることをキッカケに事態は好転していく。同棲などを公表した生配信を行う3日前のことだ。

友人の通報により加藤紗里の自宅に駆けつけた警察官(大河内さんの知人提供)
友人の通報により加藤紗里の自宅に駆けつけた警察官(大河内さんの知人提供)
【写真】友人の通報により加藤紗里の自宅に駆けつけた警察官(大河内さんの知人提供)

「7月19日に紗里さんが突然“今までありがとう。もう死にます。”と友人たちにメッセージを送って行方をくらましていたんです。紗里さんの友人たちは驚いて、警察に連絡したところ、自宅に警察が来たんです。

 紗里さんは2時間後に何食わぬ顔で帰ってきたんですが、警察の姿を見て本人がいちばんビックリしていたって。

 これを機に、行政機関が子どもの養育状況を把握し、8月に入ると行政から子どもを保護するという話も出たのですが……

 子どもに罪はない。大河内は、母子が引き離されることに強い抵抗感を抱いた。

「モッくんも子どもが好きですから“紗里みたいな人間だろうと、子どもから母親を奪いたくなかった”と話していました。

 彼は今すぐにでも紗里さんの家を出たかったようですが、児童相談所や保健所と協議の末、8月末までにモッくんが紗里さんに子育ての仕方を教えることで、強制保護されずにすんだのです。ミルクの作り方から沐浴の仕方まで全部、教えたそうですよ

 こうして2020年8月末、加藤の家から脱出できた。

「子どもとの関係については、後々否定しようと思っていたみたいで、子どもの唾液を持ち出してDNA鑑定をしたようです。脱出できた当時は本当に精神的に衰弱していて、しばらくは療養してましたね。でも、少しずつ回復してきたところで、ふつふつと紗里さんに対する怒りがわいてきて、裁判に踏み切ったんです」

 今回のことについて、大河内自身はどう思っているのか。電話をして話を聞くと、

「……今は何もお話しすることはありません。申し訳ないのですが……。今は彼女の娘の幸せを願うだけです」

 そう言葉少なげに語ると電話が切れた。

 こうした衝撃の事実が明らかになってきたが、加藤はどう思っているのか。『週刊女性PRIME』は事実確認をするため、加藤の所属事務所に質問状を送付した。すると、「代理人弁護士を立てておりますので、そちらにお願いいたします」と返事があったため、加藤の代理人弁護士に話を聞いた。

――加藤さんが「お腹の子どもは基樹の子どもだ」と大河内さんに電話したという話があるが?

「電話をしたという事実は把握しておりません。しかし、加藤さんは2019年9月にご結婚され、2020年1月に離婚をしています。大河内さんと加藤さんは2019年9月から2020年10月ごろまで交際していました。つまり大河内さんと元夫との交際期間が重複しておりますので、当時はどちらの子どもなのか判断がつかず、大河内さんに電話をしてしまったっということは考えられます」

――大河内さんに「マスコミに書いてもらう」や「暴力団を使う」などの脅すような発言をしたり、子どもを放置して遊びに行ったことなどあったようだが?

「そのような事実はいっさいありません。私も反社会的勢力とつながりのある人の依頼は受任できませんので。なにより、出産した2020年4月末ごろから加藤さんとよく連絡を取っていましたが、電話口から娘さんが泣いている声が聞こえていました。なので、お子さんを放置して遊び歩いていたということは考えられません」

――自殺未遂をほのめかしたことや、児童相談所が来たということもない?

「そのような事実はありません」

 とのこと。

 1月2日、加藤は娘と銀座で買い物したことをインスタグラムに投稿し、こう綴った。

《毎日なにかが成長していく。ママは見習うことばっかりです》