こうした番組の“対応”を受け、SNS上では『ザ!鉄腕!DASH!!』と比較する形で、『冒険少年』への苦言が散見される。

≪いかにも芸人さんともしくはADさんが数人とあばれる君でやりましたの演出しなければいいのに 鉄腕DASHみたいにプロ入れてますってさ≫

≪『鉄腕DASH』のようにスタッフの作業も放送すればいいのでは?報道が出る前の、あばれる1人でやったような編集はやはり姑息だわな≫

≪DASHみたいに裏方の人も働いてるところ映せば良いのにな、折角題材は良いのにケチついて勿体無い≫

「DASHは36協定を厳守」

「『鉄腕DASH』の名物企画『DASH島』は、TOKIO、スタッフ、専門家がチームとなって無人島を開拓していくのが売りです。例えば、昨年完結した『無人島養殖計画』の巨大風車作りでは、『ランボー』『コマンドー』の異名を持つ体力自慢の名物スタッフ2人が活躍。

 また、その設計や設営は過去に『新宿DASH』という企画で、風車のプロ集団に協力を仰いだ経験をもとにしたと明言されていました。確かに『鉄腕DASH』では、『脱出島』で疑わしいとされていた点がクリアになっていると言えます」(スポーツ紙記者)

『冒険少年』と『鉄腕DASH』は、「スタッフに対する求心力に大きな差がある」と語るのは、とあるテレビ局関係者だ。

「今回、『文春』に情報提供を行ったのは『冒険少年』の番組スタッフを名乗る人物で、“ロケ5日間ほぼ寝れない”など、ずさんな労働環境の実態が明かしていました。こうした実情から、番組や局に失望したことでリークに踏み切ったのでしょう。

 一方の『鉄腕DASH』は、現場スタッフからTOKIOら出演陣や演出への不満はほとんど聞いたことがありません。しかも、ゲストのキャスティングといった番組情報が漏れることもなく、情報管理が徹底したされている稀有な番組として、業界内で一目置かれているんです

新年スペシャルで脱出島で奮闘するあばれる君(『アイ・アム・冒険少年』公式ツイッターより)
新年スペシャルで脱出島で奮闘するあばれる君(『アイ・アム・冒険少年』公式ツイッターより)
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 2020年5月放送の「DASH島」では、名物スタッフ「ランボー」「コマンドー」がロケをお休みしていると説明があった後、「DASHは36協定を厳守」とテロップが流れた。

 36協定とは、労働基準法36条に基づく労使協定のこと。企業が労働者に法定労働時間を超えて労働(残業)を命じる場合に必要となる協定だが、2019年の働き方改革による法改正で、労使が合意しても、時間外労働時間は年 720 時間を超えてはならなくなった。

「36協定を厳守するのは当たり前のことですが、スタッフを大切にしようという『鉄腕DASH』の気概を感じさせます。日テレの看板番組だけに“できる”スタッフがそろっているのか、それともチームを引っ張るTOKIOの人望の厚さゆえか。いずれにせよ、こんなにもチームの結束力が強い番組は『鉄腕DASH』くらいですし、『冒険少年』チームが見習うべき番組だと言えるでしょう」(同・前)

 『冒険少年』公式サイトで、次回の「脱出島」は、「暖かくなった頃に皆さまにお届けしたいと思っています」と予告されている。やらせ疑惑報道を経た「脱出島」に何らかの変化は見られるのか。放送を心待ちにしたい。