作品名は『宇宙をつなげるトラ』

吉岡康成容疑者と横綱・日馬富士とのツーショット(本人のフェイスブックより)
吉岡康成容疑者と横綱・日馬富士とのツーショット(本人のフェイスブックより)
【写真多数】大勢の女性に囲まれて笑みを浮かべる容疑者、日馬富士とのツーショット写真など

 自らも映画製作に出資したが、端役で映画出演させる代わりに協賛してくれる出資者も集めたのは18年ごろのこと。作品は『宇宙をつなげるトラ』など何本か撮っており、ベトナムで出演者オーディションを開いたこともあるという。映画業界は低予算の公開作品『カメラを止めるな』の大ヒットに湧き、自主制作映画が注目された時期と重なる。

 しかし、吉岡容疑者がメガホンをとった撮影現場では悪評が渦巻いていた。

 冒頭の映画製作関係者はこう話す。

「出演女性へのセクハラがひどかった。役者を目指して地方から上京してきた女優の卵を相手に、オーディションのときに台本にキスシーンを追加したり、気弱そうな子にはハグを多めにしたそう。監督なのに“オレが相手をしてやる”と言い出すパターン。ほぼほぼ逮捕容疑とやり口が同じなんですよ。撮影中に食事に誘うこともあった。出演女性たちは陰で“あいつはヤバい、本当にヤバい”と警戒しまくっていました」

 言い返すような勝ち気な女性には手を出さなかった。

映画監督として才能は感じられず、作品にセンスもないし、人望もありませんでした。唯一、周囲のスタッフだけは優秀でした」(同・関係者)

 地元の知人によると、吉岡容疑者は中学でバスケ部、高校ではラグビー部の元スポーツマン。「まじめで優秀な青年だった」(同・知人)という。建築家を志し、都内の美術大学を卒業後、その夢は叶えたはずだった。

「離婚してからも、別居中の子どもたちと旅行に行くなど親子関係は途絶えなかった。大きなストレスがあったとは思えず、事件は信じられない。かつて映画をつくったことは家族にも話していたそうで、ヒューマンドラマだと説明したらしい」(容疑者の親族)

 容疑者の好きな言葉は『一期一会』。容疑が事実ならば、出会いを大切にしているとは言いがたい。