『I'm proud』を原曲キーで歌えるように

 サポートといえば、家族の協力も大きかった。

「母や夫が、公私ともに支えてくれました。母は私の食事作りをサポートしてくれたり、息子の面倒をみてくれたり。夫はYouTubeの撮影やジムへの同行はもちろん、自宅での食事内容を私に合わせてくれました。それに、木梨憲武さんの『木梨フェス』とか、いいお仕事を取ってきてくれるので、ダイエットのモチベーションにもなりました

華原朋美が出演した「第2回 木梨フェス 大音楽会」にて木梨憲武と
華原朋美が出演した「第2回 木梨フェス 大音楽会」にて木梨憲武と
【写真】華原朋美、“美バスト”は残しつつ激痩せ姿を披露! 若かりしころのレアショットも

“頑張りすぎじゃない?”なんて声もいただくんですけど、お医者さまに気をつけるように言われるほどだったので、むしろ頑張らないとやせないですから。

 でも、ちょっと具合が悪くなったことをブログに書いたせいで、結構みなさんを心配させてしまったみたいで申し訳なかったです。実際はやせてから身体が軽くなったし、とても調子はいいんですよ。あのブログを書いた後も、久しぶりに乗馬に行って、その後みんなでバーベキューしました(笑)」

 華原さんが今回行ったダイエットについて、多くの有名アスリートのトレーナーも務める美容外科医の末武信宏先生もこう太鼓判を押す。

まず、過度な食事制限をしなかったのが正解ですね。炭水化物などの糖質をめいっぱい制限するとリバウンドしやすいのです。あと、無理のない運動を毎日取り入れているのも成功の理由でしょう。実は運動によるカロリー消費は医学的に言ってたいした量ではないのです。運動することによって血行がよくなると普段から副交感神経が活性化されるようになります。そうすると運動のときだけではなく、エネルギーがいつでも代謝されやすい身体になります。華原さんの体調不良発言に『無理をしていたのでは?』という報道もありましたが、度を越すような過激な減量方法ではないと思います。

 あと、代謝を促進する成分や、腸内環境を整える成分を摂取したのもよかった点ですね。腸内環境が悪いと、脂肪の吸収率が高くなって肥満につながるのです。やせたいのなら腸内環境を整えることも大切なのです」

「歌姫」と呼ばれたころの輝きを取り戻しつつある華原さん。現在の心境は?

実は、高音を出すのが少しきつくなってしまい、最近は『I'm proud』のキーを半音下げて歌っていたんですね。でもそれは私のプライド的にとっても嫌でした。それが、トレーニングをしたおかげなのか、また原曲のキーで歌えるようになったんです。歌うことが私の人生ですから、これは本当にうれしかったですね。

 自分のためにも、応援してくれている人たちのためにも、このまま頑張り続けたいです。やせてたるんだお腹もなんとかしたいので。今は、40キロ台を目指しています。やせたい方々には、私もできたのだから、やればできるよ!ということをお伝えしたいですね」

 注目の的であり続けることを受け入れている華原さん。その矜持は変わらない─。

かはら・ともみ 歌手。1974年、東京生まれ。1995年に『keep yourself alive』で歌手デビュー。『I BELIEVE』『I'm proud』といったミリオンヒットを連発、そのルックスと圧倒的な歌唱力で時代のミューズとなる。その後、いく度かの休養・復帰を繰り返す。2019年に未婚のまま男児を出産。2021年8月に現在の所属事務所社長と入籍。5月21日、東京都江東区主催のコンサートを開催。

末武信宏 さかえクリニック院長。トップアスリート(株)代表取締役。医学博士、順天堂大学医学部非常勤講師、日本美容外科学会認定専門医。『最高の体調を引き出す超肺活』(アスコム)の監修を担当。

ダイエットのプロジェクト「Waitless」 https://www.wait-less.com/

写真/本人提供、高梨俊浩(ディナーショー) 取材・文/木原みぎわ