「スマホを初めて持つ小学生と、スマホを持っていてもSNSを十分に使いこなせていない50代・60代には、“スマホ・SNS初心者”という意味で共通点があります」

元・刑事が話す、SNSでのしくじり

 そう話すのは、元・埼玉県警捜査第一課刑事でデジタル犯罪に詳しい佐々木成三さん。

 佐々木さんが監修し、このたび出版された小学生向けのスマホやSNSの防犯ガイドを見ると、どうやら気をつけなければならないのは、子どもだけではないようだ。50代・60代がやりがちなスマホやSNSの失敗にはどのようなものがあるのだろうか。

「まず挙げられるのが、SNSに何げなく投稿したことが炎上してしまうケースです。10代、20代に比べて社会経験があるため、ニュースになるほどの誹謗中傷にまで発展するケースは少ないかもしれませんが、気をつけなければいけないのは“ゆがんだ正義”です」(佐々木さん、以下同)

 例えば芸能人の不倫や政治問題について持論を展開してしまうケース。正義感を持って注意をしたつもりの言葉が誰かを傷つけたり、その人を守るつもりで自分の考えを主張し、頑固になってトラブルに発展するケースもあるという。

「テレビの前で文句を言っているような感覚のままSNSで発信してしまうと、瞬く間に不特定多数に広まってしまいます。炎上が起こるケースのほとんどは、本人に悪意はまったくなく、何げなく投稿したものです。そのため説明をしようとしてさらに炎上が広がる場合もあります。インターネットの誹謗中傷行為は増える一方です。

 それを抑止するため、2022年のうちに法改正され侮辱罪が厳罰化される予定です。また、自分が発信していなくても、再投稿(リツイートなど)しただけで罪に問われることもあるため、注意しましょう」

ウソを見抜けず……大人でもだまされる

 一歩間違えると大きな被害につながるのが、情報の取捨選択だという。どう見極めればいいのか。

「当たり前のことですが、まずは情報の出どころを確かめることです。SNSの情報の4割はウソだともいわれています。信頼できる情報源かどうかを常にチェックする習慣をつけることと、自分の“思い込み”や“偏った見方”で判断しないことが大切です」

ネット上の書き込みには細心の注意が必要であることはもちろん、それに便乗したり、拡散したりするだけで罪に問われることもある(漫画/ぽぽこ)