足腰を鍛えることは長寿への近道と言われる。ロングセラーも頷ける。
芸能人がプロデュースする健康グッズも旋風を巻き起こしては消えていった。ボクサーの渡嘉敷勝男と山田邦子プロデュース、サウナスーツの「ウエストだけ」版ともいえる『トカちゃんクニちゃんベルト』、近年のものでは保阪尚希の『ストレッチハーツ』、そしてヒロミがプロデュースする加圧シャツ『パンプマッスルビルダーTシャツ』……。
加圧シャツは消費者庁から不当表示で処分を受けたが、実際効果は……?
「正直言って“微妙”のひと言です。加圧トレーニングは身体に負担をかけすぎるので、それよりはマシというくらい。苦痛を伴うようなものは基本的にだめです。血圧に問題がある人は注意して」(末武先生)。
着るだけで筋肉がパンプアップ!……なんてうまい話、そうそうあるわけがないのであった。
伝説の通販番組覚えてる?
1994年から2003年ごろまで放映されていた深夜の海外通販番組『テレコンワールド』(テレビ東京など)を覚えているだろうか。落ちない汚れはないミラクルな洗剤や、なんでもスパスパ切れる包丁にまじって、数多くの健康グッズも紹介されていた。
何はなくともやはり腹筋。『アブフレックス』。ランボーの弓矢のような形状で、腕で引くだけで腹筋を鍛えられるとうたったマシンは、まさに深夜の顔といわれていた。『アブローラープラス』は、いわゆるシットアップを補助する器具で、こちらも大ヒット。しかし、どちらも流行しすぎたせいか、類似品も多く出回った。
「ホームセンターで買った2000円くらいのものを愛用していた記憶が」(前出の40代女性)。

つらい運動をしなくてもぽっこりお腹が引っ込むというのは、もはや人類の夢。筋肉を電気刺激で鍛えるEMSマシン『アブトロニック』も深夜通販から火がついた。現在でもEMS系健康器具は現役! 『スレンダートーン』や、腹筋以外の箇所を鍛えることができる器具も多数開発・販売されている。

そう、腹筋マシンは常に健康グッズの花形だった。剛力彩芽・宇梶剛士のCMでも話題になった『ワンダーコア』も大ヒット。類似商品も多数生まれた。
そんな腹筋マシンは現在、多様な進化を遂げている。アルインコの『イージーエクサ ツイン』は運動強度が調節できる優れもの。また、『イージーエクサ ツイスト+』は、従来の腹筋運動に加え、ひねりの要素を取り入れることで、外腹斜筋・内腹斜筋といったインナーマッスルを鍛えることもできるように進化している。
