『泣いて、病んで、でも笑って』出版会見での今井メロ('12年9月)
『泣いて、病んで、でも笑って』出版会見での今井メロ('12年9月)
【写真】自宅から出てきた“ほぼスッピン”の今井メロを直撃!

 落とした側はおそらく、彼女が「著名人」なだけでなく「お騒がせキャラ」であることを気にしたのだろう。芸能界ではそれも話題性というメリットになりうるが、一般社会ではそうでもない。

「悪名は無名に勝る」も「普通に生きる」は難しい

 そこで思い出すのが「悪名は無名に勝る」という言葉。フリーアナウンサーの高橋真麻はフジテレビ時代、アンチの悪口に悩まされたが、父・高橋英樹からこの言葉を教えられ、開き直れたという。

 ただ、これは芸能一家ならではの対処法だ。一般社会では「悪名」より「無名」のほうが生きやすかったりする。

 そもそも「普通に生きる」という今井の願い自体、こうなってしまってはどこかむなしい。キラキラネームをつける親は、子どもに「キラキラ」した人生を期待するし、彼女もそういう人生を目指し、それを楽しんできたふしがあるからだ。

 五輪の壮行会で「夢」と題したラップを披露してみたり。のちに彼女は、周囲の大人に乗せられてやったことだと語ったが、キラキラネームはネタにもされがちだ。そんな空気が生まれやすく、彼女はそこに乗りやすいキャラでもあったのだろう。

 いったん背負った「キラキラ」のイメージはなかなか消えず、挫折が続いたからといって簡単には軌道修正できない。

 こうして見ると、キラキラネームは諸刃の剣だ。ともすれば、その人生が「迷子」になるリスクがあることを、法務省は注意喚起すべきかも。

PROFILE●宝泉薫(ほうせん・かおる)●アイドル、二次元、流行歌、ダイエットなど、さまざまなジャンルをテーマに執筆。近著に『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)『平成の死 追悼は生きる糧』(KKベストセラーズ)