絶世の美男子・山田涼介が

 そして、若手ジャニーズタレントの登竜門となっているのが、大人気漫画『金田一少年の事件簿』の実写ドラマ(1995年・日本テレビ系)だ。同作は名探偵・金田一耕助の孫である金田一一が難事件を解決する本格ミステリー。これまでKinKi Kidsの堂本剛(43)、嵐の松本潤(38)、亀梨和也、Hey! Say! JUMPの山田涼介(29)など、そうそうたるメンバーが主人公の一を演じてきた。4月からスタートした新シリーズでは、なにわ男子の道枝駿佑(19)が5代目に抜擢され、話題を呼んでいる。

「初代一役の堂本剛くんは、当時まだ15歳で初々しくて輝いていましたよね。剛くんに比べると道枝くんの演技は落ち着いている印象。個人的にはもっと熱のこもった『ジッチャンの名にかけて』を聞きたい気持ちもありますが、演者によって役の解釈が変わるので、見ているほうも楽しいです」(かなつさん)

初代の金田一だった堂本剛の「もみあげ」はトレードマークにも
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 一方、沖さんは、山田涼介版の『金田一』が印象に残っているという。

それまで“絶世の美男子”というイメージが強かった山田くんが、下ネタを連発して原作に寄せた役作りをしてましたよね。彼はさまざまな役に挑戦しているので、自分の殻を破ろうという気概を感じます。山田くんはこれから、年齢を重ねるにつれいい意味で“枯れ”が出てくると、さらに味のある役者になりそうです」(沖さん)

 山田は現在、『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』(テレビ朝日系)で本格ラブコメに挑んでいる。彼が演じるのは、生まれながらの愛らしい顔立ちと愛嬌で、仕事や人生を“受け身”で切り抜けてきた主人公が、受け身人生からの脱却を目指すという、これまたクセ強めな役どころ。眉目秀麗な山田が、転身をどう表現するのか楽しみだ。

 ドラマを愛するかなつさんには、ジャニーズタレント出演作品ならではの楽しみ方があるという。

私のようにドラマ漬けの人間にとって、ジャニーズ主演作品は青田買いの場所。一緒に出演するジャニーズJr.の男の子をいち早くチェックできるのが魅力ですね。例えば、亀梨くんが主演を務めた『野ブタ。をプロデュース』(2005年・日本テレビ系)には、当時12歳の中島裕翔くん(Hey! Say! JUMP)が出演していました。小柄でとってもかわいかったあの中島くんが、長身のイケメンに育って主役を張る姿を見るのは感慨深いです。甥っ子の成長を見守る気分が味わえます!」(かなつさん)

 発掘した若手ジャニーズが、後に長瀬のような個性派になる可能性も高い。ジャニーズドラマは画面の隅々までチェックするのが鉄則!


沖直実さん 1992年にラジオパーソナリティーとしてデビュー。2004年からイケメン評論家として「沖直実のいい男祭り」を開催。斎藤工、城田優や宮野真守、瀬戸康史などをいち早く見つけて発掘

かなつ久美さん 1990年漫画家デビュー。1999年に『OLヴィジュアル系』が大ヒット。趣味は美容と保護犬ボランティア。最新刊は『もしボクにしっぽがなかったら』(みなみ出版刊)

取材・文/大貫未来(清談社)