春馬さんと江幡兄弟の“約束”

 かけがえのない青春の日々を過ごした彼らにとって、地元の八坂神社は特別な場所だった。

当時から春馬くんは俳優として、江幡兄弟は格闘家として頂点を目指すという夢を持っていて、ともに叶えようと約束していました。その願掛けを八坂神社で毎年行っていたようです。上京してからも、大みそかには地元に戻ってきて一緒に初詣をしていましたね」(3人の同級生)

『THE MATCH2022』のリングに上がった江幡塁チケットは最高300万円、地上波放送が消滅するなど話題が絶えなかった
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【写真】“元カノ”とキックボクシング観戦にきていた三浦春馬さん

 春馬さんの死から2日後の‘20年7月20日、睦は自身のSNSで、当時の誓いについて言及している。

《三人で夢を抱き、三人で今まで進んできた。あの頃の僕達は本当子供だったけど夢と希望に溢れて、毎日本当に頑張ってきたし、本当に楽しかった。思い出すのは思いっきり笑ってる春馬と塁の顔。僕達の三人の夢はまだ途中にあります。三人の夢はこれからも続きます。皆さん共に応援して下さい》

 あれから2年――。途中だった夢にも1つの区切りがついたようだ。試合後の会見では、晴れ晴れとした表情で心境を明かしていた。

本当に素晴らしい景色でした。僕は中学3年生のころに夢を持って、茨城から東京に来ました。僕の親友と弟の塁と“いつかこの大きな舞台で戦って、みんなに勇気と希望を与えられるような、そんな選手になりたいよね”という夢です。この舞台に立ってこの景色を見た瞬間に“あぁ、1つの夢がここで叶ったんじゃないかな”というふうに思いました。塁と僕の親友も一緒に会場に来てくれたと思いますし、あそこの舞台で手を挙げてみなさんに拍手をもらったことは、本当にうれしく思います

 少年時代からの約束を胸に秘め、立派に戦った親友を、春馬さんは温かく見守っていたに違いない。