ドラマ告知のタイミングが早いワケ

「これまでもキャストのスケジュールの都合などで告知が早くなるケースはありました。今年1月に放送された人気ドラマ『ミステリと言う勿れ』(フジテレビ系)は、昨年6月に発表しています。

 主演の菅田将暉が大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に義経役で出演するため撮影が重ならないように前倒しで行われた『ミステリ――』の撮影が終了したタイミングでした」(テレビ誌記者)

綾野剛が主演ドラマ『オールドルーキー』の撮影で神奈川県のサッカースタジアムに
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 出演者のスケジュール以外で早めに告知をする狙いとは?

「視聴者が偶然ロケ現場を撮影して、スマホで撮影してSNSにアップされることで不用意に情報が洩れることを避けるために先手を打っているのではないでしょうか。コロナで撮影期間が前倒しになるなど、ドラマの放送開始までタイムラグがあることも多くなりましたしね。

 また7月期ドラマ終了直前で宣伝活動を始めるより、PRや周知期間が長くなることでSNSなどを通して視聴者に期待を抱かせるという考えもあるのではと思います」(成田さん、以下同)

ドラマ『六本木クラス』ロケ、パンダの着ぐるみをきる竹内涼真(2022年5月)
ドラマ『六本木クラス』ロケ、パンダの着ぐるみをきる竹内涼真(2022年5月)

 ドラマの公式ツイッターやインスタグラムで情報発信が当たり前になり、SNS対策は必須なのかもしれない。

 7月期の連ドラは“夏枯れ”といわれることも。

「4月と10月の改編期の狭間でコンテンツとして弱い印象や、レジャーに出かける人が多くなることで視聴率が下がることなどが理由のひとつだと思います。でも今は見逃し配信があるので、必ずしも当てはまらなくなっています」

 ここ2年の7月期を振り返ってみると、2020年7月期には7年ぶりの続編『半沢直樹』(堺雅人主演/TBS系)を筆頭に、13年ぶりに復活した『ハケンの品格』(篠原涼子主演/日本テレビ系)、『MIU404』(綾野剛、星野源/TBS系)、『私の家政夫ナギサさん』(多部未華子、大森南朋/同)、『BG~身辺警護人2020』(木村拓哉主演/テレビ朝日系)、『SUITS2』(織田裕二主演/フジテレビ系4月から半年放送)と話題を集めたドラマが並ぶ。

 昨年7月期の連ドラは、『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(戸田恵梨香、永野芽郁/日本テレビ系)、『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(鈴木亮平主演/TBS系)、『緊急取調室4』(天海祐希主演/テレビ朝日系)、『ナイト・ドクター』(波瑠主演/フジテレビ系)などが放送され、いずれも平均視聴率11%を超える作品だった。