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ー 飯塚を抜擢したTBSの思惑

『ぴったんこカン・カン』(TBS系)の後番組としてスタートしたネタ番組『ザ・ベストワン』が今秋終了し、10月からウエンツ瑛士と飯塚悟志(東京03)がMCを務める『熱狂!1/365日のマニアさん』がレギュラー化するという。

「『熱狂!1/365日のマニアさん』はあらゆるジャンルのマニアが、1年で最もテンションの上がる“究極の1日”に密着するという番組。今年4月に2時間の特番として放送され、好評だったことからレギュラー化が決まったそうです」(テレビ誌編集者)

 これまで数多くの番組でMCを務めてきたウエンツと違い、飯塚は意外にもゴールデンのレギュラー番組では初MCとなる。

「令和に入りテレビ業界は“コア視聴率”と呼ばれる13~49歳をターゲットにした視聴率がヒットの指標となりました。若い視聴者にウケるよう、出演者の若返りも進んでいます。“お笑い第7世代”と呼ばれる平成生まれの芸人が注目を集めましたが、MCやメインを務めるにはまだ実力不足ということが露呈してしまったため、30代後半から40代の経験を積んだ芸人たちをMCに起用する流れになっています」(制作会社関係者)

 前番組『ザ・ベストワン』でMCを務める70歳の笑福亭鶴瓶と56歳の今田耕司に比べると、49歳の飯塚と36歳のウエンツとのタッグは若返りが進んでいると言えるだろう。加えてスタッフの若返りも理由のようだ。

「現場スタッフに、日本テレビのネタ番組『エンタの神様』を見て育った世代が増えてきていることもあり、東京03など常連だった芸人と仕事をしたいという声も多いんです。東京03は単独ライブのチケットが即完売するほどの人気トリオですから、オファーが増えているのも納得です」(放送作家)

飯塚を抜擢したTBSの思惑

 エンタメ事情に詳しいフリーライターの大塚ナギサさんも、飯塚のMC起用は適任だと太鼓判を押す。

「少し前まではMCを務める顔ぶれが固定化されていました。しかし最近はアンガールズ田中卓志さんなど、意外さを感じさせる方をMCにキャスティングする番組が増えています。安定感もあり、MCとしてはフレッシュな印象がある飯塚さんはバラエティー業界のトレンドとスタッフの期待に応えられるという意味で適任ではないでしょうか」

 また、起用したTBSの思惑も指摘する。

東京03TBSが主催するコント日本一を決める『キングオブコント』(以下、KOC)の2代目覇者。昨年からTBSではKOC覇者を集めたコント番組『キングオブコントの会』を年に1回の特番として放送しています。大会の価値を高めていくためにも、KOC覇者を局全体で積極的に起用していく方針なのでしょう」(大塚さん)

『熱狂!1/365日のマニアさん』のMCを飯塚が務めることについて、TBSに問い合わせると「制作過程に関することは従来、お答えしていません」とのことだった。

 相方の角田晃広も一昨年に放送されたTBSの日曜劇場『半沢直樹』に出演したのをきっかけに、俳優としても引っ張りだこに。“コント日本一”の実力を武器に、飯塚がMCとしてブレイクする日も近そうだ。