目次
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ー “1世帯に4630万円振り込む”というあり得ないミス
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ー ミスした職員の上司は時期外れの異動
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ー 条件を満たす“疑惑の移住者”を直撃!

 山口県阿武町で起きた給付金4630万円誤送金事件で逮捕された田口翔被告。今月に入ってから、彼の人生は急展開している。

「8月1日に保釈されたのですが、その資金提供を行ったのが、人気YouTuberのヒカルさんでした。彼は自身の会社で被告を雇用し、山口県内で働けるようにリモートでできる仕事をしているようです。さらにこの意外すぎるホワイトナイトは、被告の独占インタビューを自身のYouTubeチャンネルで配信。話題をさらいました」(スポーツ紙記者)

 メディアで連日取り上げられた誤送金事件のまさかの顛末に、再び注目が集まっている。事件当時、混乱する阿武町の憤りの声と、まだ名前のわからなかった“疑惑の移住者”を追いかけた取材メモを振り返る。

(以下、2022年5月7日に配信した記事を加筆、修正して再掲載しています)

 ◆   ◆   ◆

「誤送金した役場が悪い。でも、それより悪いのは、間違って振り込まれた4630万円を返さない人ですよ。町の恥だ!」

 地元町民たちは異口同音に怒っている。農作業中の80代女性からはこんな言葉が。

「金を返さない人は、きっとよそから来た人。地元の人間にそんな悪い人はいない。そんなことしたら、ここには住んでいられないわよ」

 山陰の日本海沿いにある山口県阿武町。日本海と山々の雄大な自然に囲まれたこの町の人口はおよそ3000人で、コンビニはなく、スーパーもたったの1軒という、穏やかな地域だ。4月8日、この小さな集落で町民たちを巻き込んだ騒動が勃発した。

「新型コロナウイルス感染症対策のひとつとして、生活が困窮している世帯への支援が行われたんです。この町には約1300世帯が住んでいて、そのうちの463の“住民税非課税”世帯が対象でした」(全国紙社会部記者)

“1世帯に4630万円振り込む”というあり得ないミス

 国から1世帯につき10万円の補助金が配られることに。配布方法は阿武町役場から山口銀行阿武支店を通じて、各世帯が持つ金融機関の口座に振り込まれる予定だった。

「これまではベテランの女性職員が担当する仕事だったが、彼女が総務部に異動していたんです。そのため、今年4月に採用になったばかりの新人職員が担当したのですが……」(同・社会部記者、以下同)

 この新人がトンデモないミスを犯してしまう。463世帯にそれぞれ10万円送金した上で、その合計額の4630万円を1世帯に振り込んでしまったのだ。

 そもそも、なぜこんな間違いが起きてしまったのか?