ヒロミやマツコにも認められてついにブレイク!

 バラエティー番組でブレイクする前は、下積みも長かったという。

「高校卒業後に青森から上京して、勤めていた飲食店の上司に芸能界に憧れていると話したところ、その知人の紹介で、ドラマやアーティストのPVに出させてもらうことに。ものまねのオーディションにも行っていました。それが15年前くらい。10年前から年1〜2回テレビに出るように。そのときは『りんご』という芸名で、まだ『ミュージック、スターティン!』という決めゼリフもありませんでした」

 転機はりんご30個ぶんになる年の誕生月である6月だった。

「ちょうど将来のことで悩んでいた時期でした。飲食店の上司に相談をすると『ここで変わらないと、この先もずっと変わらないと思う』と言われて、雷に打たれたような衝撃を受けて。自分がなぜ青森から出てきたのか、これからどうありたいのかをあらためて考えました」

 そこから意識したのが、人間としての土台をしっかり整えること。

「変わるといっても、何か格好つけるようなことをするより、人としていちばん大事な、挨拶や感謝することをしっかりやろうと思いました。『おはよう!』『ありがとう』と元気に言ってみると、そのぶん返ってくるのが楽しくて。仕事でもお客様とコミュニケーションをとる時間を大切にし始めたら、仕事の評価が急に上がって!」

 上司のアドバイスから半年後、ものまねの仕事にも勢いがつき、2019年末に日本テレビ『うちのガヤがすみません!』(日本テレビ系)に出演し、ドカンとブレイク!

「MCのヒロミさんやフットボールアワーの後藤さんから“今までどこにいたの?”“これから忙しくなるで”とコメントをいただいて。『行列のできる相談所』でマツコ・デラックスさんが『今気になる人物』として呼んでくれたりもして、どんどん忙しくなっていきました」