死後の手続きの流れと準備

 自分の死後、家族が行う可能性のある手続きと準備の要・不要をチェックしておこう。

葬儀の準備・死亡届

 あなたが病院で死亡すると、家族はすぐに葬儀社を決め、搬送依頼をするとともに、医療費の精算や死亡診断書の受け取りを行う。故人安置後は葬儀内容を決め、葬儀社から見積書をもらう。死亡届の提出は通常葬儀社が代行してくれる

準備しておきたいこと
・死亡届の作成に必要な本籍地と筆頭者名を残しておく
・菩提寺の連絡先、宗派、訃報の連絡先、遺影用写真の保管場所などを伝えておく

年金・健康保険関係

 年金や健康保険関係の手続きは、原則14日以内とされているが、年金番号とマイナンバーが紐づけされたことにより、年金受給者死亡届が不要に。健康保険証など役所発行のものは、役所で手続きを行う際に返却すれば大丈夫。

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準備しておきたいこと
年金番号がわかるもの(年金証書やハガキでも)。企業年金がある場合は、加入がわかるもの

相続準備

 相続財産と相続人、遺言書の有無を早期に確定させることが第一。預貯金、有価証券、不動産、保険、動産、負債、未払金などを洗い出す。また、出生時から死亡時までの連続したすべての戸籍謄本などを各本籍地役場で取得し、相続人を確定させる。

準備しておきたいこと
・どのような財産や負債があるのかわかるようにしておく。また、遺言書の有無や保管場所をわかるようにしておくか、誰かに伝えておく
・出生時からの本籍地と筆頭者の履歴をまとめておく

名義変更・解約

 不動産や自動車などの名義変更や、銀行口座の解約、証券の移管などを行う。また、各種サービスの退会や解約なども行う。スマホやパソコンで行っている取引は見えにくいが、“デジタル遺産”もチェックして処理していく。

準備しておきたいこと
・銀行や証券会社などの口座番号、不動産、借入金、退会・解約が必要な情報などをわかるようにしておく
・スマホやパソコンのロック解除法とデジタル取引先の情報整理