一度の成功体験がのちの貯金額を決める

 最初の極意は『100万円貯めると人生が変わる』。実は100万円すら貯められていない家庭は意外と多い。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和3年)」によると、60歳代の2人以上世帯で、金融資産100万円未満と答えた人は25・4%。4世帯に1世帯が当てはまる。

100万円貯金の壁を乗り越えれば、その成功体験が貯金体質をつくる(『倹者の流儀』より)
100万円貯金の壁を乗り越えれば、その成功体験が貯金体質をつくる(『倹者の流儀』より)
【写真】家計の8割近くを貯蓄に回す、くらまさんの驚きの家計内訳グラフ

「貯められない人は、稼いだ分だけ使ってしまう人たち。脱却の足がかりとして100万円を目標にして」

こんな人は絶対貯まらない!

□ 収入が上がると、生活水準も上げてしまう
□ 自分にご褒美をするのが好き
□ 食欲や物欲のコントロールができない
□「ちょっとくらい」と不要な出費をする
□ ストレス発散の方法が買い物やドカ食い

 『100万円貯める』、これが達成できたら、貯め方がある程度わかったという証拠でもある。貯め方が身につけばあとは500万円、1000万円と目標を高くしていくだけだ。

 そのために『有り金は使うな』というマインドは重要。

「人は『100円くらいいいや』と気を緩めがちだが、それが浪費癖となり、なし崩しになってしまうんです」

 徹底した“使わないマインド”のため、くらまさん宅の家具はほぼ段ボール。

「テレビ台、パソコン台などは段ボールです。引っ越すときは捨てればいいし、荷物も減るので楽。どんどん生活レベルを落として物欲を捨て、最終的にはホームレス級に質素な生活が目標です」と話す。

家具を段ボールで代用。自ら「室内ホームレス生活」と呼ぶ快適な部屋(『倹者の流儀』より)
家具を段ボールで代用。自ら「室内ホームレス生活」と呼ぶ快適な部屋(『倹者の流儀』より)

 どうしても使ってしまう人が特に気をつけてほしいのが、『見栄の張り合いに巻き込まれるな』ということ。経済は人の見栄を刺激して、消費を促している。人よりいい服、いい家、いい食べ物、さらには年収まで、人と比べて一喜一憂していないだろうか。

「見栄を張り続けるのは青天井で、無尽蔵にお金と時間が奪われます。旅行好きな知人が、インスタに写真を載せたいという理由だけで、何百万円のリボ払いの借金がある状態でヨーロッパやアメリカに行っていました。他人の目を気にせず、自分の物差しでお金を使ってください」