目次
Page 1
ー 紅白“いる・いらない論争”まで年末の風物詩に
Page 2
ー 『紅白歌合戦』の“功”
Page 3
ー 否定派はどんな番組なら見たいと思うか
Page 4
ー 番組自体に魅力がなくなっている
Page 5
ー 紅白という存在がすでにオワコン!?

「知らない出演者が多すぎる。歌をきちんと聴かせてくれる番組なら見たい」

 こう指摘するのは都内に住む50代の女性。厳しい意見の矛先は、今年で73回を数える『NHK紅白歌合戦』だ。

紅白“いる・いらない論争”まで年末の風物詩に

 『NHK紅白歌合戦』といえば、日本国民のほとんどが認める年末の風物詩。ところがここ最近は、「『紅白歌合戦』ってやる必要がある?」といった声が飛び交う“『紅白』いる・いらない論争”まで、年末の風物詩になりつつある。

 事実、昨年の『NHK紅白歌合戦』の世帯視聴率は、総合的な評価の目安とされる関東地区の第2部(21時~23時45分)が34・3%。ビデオリサーチが関東地区で調査を開始した1962年以来、過去最低を記録したほど。

 一昨年('20年)の『NHK紅白歌合戦』は、ステイホームの真っただ中ということもあり、40・3%と躍進したものの、コロナ禍前の'19年は37・3%と当時の過去最低記録を樹立。昨年はそれを更新し、あらためて視聴者の関心が薄くなっていることが浮き彫りになった格好だ。

 そこで『週刊女性PRIME』では、全国600人の20代~60代の女性を対象に、「今年の『紅白』、見たいと思う?」と題したアンケートを実施。コラムニストの吉田潮さんの分析を交え、『第73回NHK紅白歌合戦』を考察します!

◆   ◆   ◆

 見たい257人、見たくない343人─。やはりと言うべきか、「見たくない」と回答した人が半数以上。とはいえ、女性のみのアンケートということもあり、「見たい」という意見が全体の約43%を占めたことは、昨年末の視聴率34%を踏まえると意外かも。

「見たくない」と回答した人が半数以上を占めたアンケート
「見たくない」と回答した人が半数以上を占めたアンケート

「見たい」という意見を見てみると、

「半世紀以上、大みそかには『紅白歌合戦』を見る習慣になっているので、見ないと年を越せないような気がします」(広島県・60歳)

「年末は『紅白』を見ないと終わらないので毎年見ている。最近の歌手はよく知らないが、それでも見たい」(埼玉県・67歳)

 “習慣”として「見る」と答える人が一定数いるもよう。その一方で、こんな声も。

「新しいアーティストも出るからそれが楽しみ。知らなかったいい歌手を知るきっかけになるから」(長崎県・22歳)

「一年の集大成なのと、日本の代表的な歌手や新しく出てきて活躍している歌手など多彩。普段まとめて見る機会が少ないので、うれしい気持ちです」(京都府・59歳)