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ー “外タレ”みたいなスケール感
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ー 浮世離れしたイメージがもたらすもの

 渡辺謙が公私ともに転機を迎えている。昨年末に21年間所属した大手事務所から独立。また、21歳下の一般女性と再々婚をする意向だとも報じられた。

 が、彼にとっては大したことではないのかもしれない。なにせ、これまでの人生がアゲサゲの連続、まるで転機のデパートだからだ。

 1987年にNHK大河ドラマ『独眼竜政宗』に主演。平均視聴率が史上最高を記録し、大ブレイクを果たした。

 しかし、2年後、初の主演映画となる予定だった『天と地と』の撮影中に白血病で倒れてしまう。復帰を果たしたものの、'94年に再発。翌年、再復帰した。

 私生活では、'83年に最初の結婚をしたが、2005年に離婚。同年、女優の南果歩と再婚したものの、'18年に離婚した。

 そのきっかけは、彼の不倫。再々婚が噂される女性は、この不倫相手だ。

“外タレ”みたいなスケール感

 ここ数年、芸能界では不倫が命取りになりやすい。彼と名前がよく似ている渡部建(アンジャッシュ)も、彼の娘婿だった東出昌大も大きな痛手を負った。

 そんななか、彼はバッシングを乗り越えることに成功。その理由としてまず考えられるのが、役者としての特別な名声だ。

 '03年に出演した『ラストサムライ』を皮切りに、数々のハリウッド映画で活躍。本場でも認められた、という事実は絶大な効力を発揮する。

 不倫についての会見でも、

しばらくアメリカに行かなければいけないこともありますし(略)俳優としての仕事をさせていただくためのひとつの区切りとして、きちんとここを克服して旅立つべきだろうなと

 などと説明。日本人でありながら、どこか外タレみたいなスケール感をかもしだし、自分のペースに持ち込んだ。

 もっとも、この「名声」は自ら獲得したものだ。英会話の習得だけでも大変だし、しかも彼は40代になってから本気で海外進出を目指した。

『ラストサムライ』の前年には、デビュー以来所属していた劇団をやめて、前出の大手事務所に移籍。ここはバーニングと田辺エージェンシーという芸能界を牽引してきた二大事務所とも太いパイプを持っている。