多様化するアレルギー。かかりつけ医に相談を

 普段からハウスダストなど花粉症以外のアレルギーを抱えている人は、より症状やライフスタイルに応じた対策が必要。岸本先生は“アレルギー専門のかかりつけ医”を持つ重要性を説く。

「花粉シーズンは、アレルギーの原因となる物質が増えるわけですから、点眼を増やすなど治療を追加する必要があるかもしれません。また、お酒を飲む、外出が多いなど、アレルギーの悪化要因はその人の生活によって異なりますから、ライフスタイルに合わせてを処方してくれる先生に相談するのがいいと思います」

 シーズンごと、あるいはシーズン中に病院を転々として花粉症の診察をしてもらうと、どのがどの程度効果を発揮しているかわからず、効果的な治療を進めることができない。

 住環境の変化などでアレルギー症状を抱える人が増え、症状も多様化している昨今。アレルギー専門医はもちろん、花粉症なら内科か耳鼻科などでかかりつけ医を持ち、シーズン前から医師と二人三脚で花粉症に向き合うのが大切なのだ。

花粉症・アレルギーでQOLを下げない予防策5か条

1. 1月下旬~2月上旬に薬を飲み始める

 症状が出る前がポイント! かかりつけ医に相談を。

2. 4月末まで薬を飲み続ける

 一度症状が悪化してしまうと、副鼻腔炎など他の鼻炎を併発してしまうおそれが。はしっかり飲み切ろう。

3. 花粉シーズン中は化粧品を変えない

 花粉シーズンが始まる前に、低刺激の化粧品にするのはOK。はなのかみすぎ、目のこすりすぎで肌を傷めないためにも、で早めの予防を。

4. 家の換気は、朝行う

 花粉が飛び始める昼前後を避けて、朝のすがすがしい空気で換気を。
ハウスダストなど家のホコリもアレルギーの原因なので毎朝しっかり換気を行って

5. 帰宅後はすぐに顔を洗う

 本当ならば、髪も洗ってしまいたいがなかなか日々のリズムで難しいことも。顔ならば、サッと洗えるので、肌に付着した花粉やホコリを急いで洗い流そう。

お話を伺ったのはアレルギー専門医・岸本久美子先生

アレルギー専門医・岸本久美子先生
アレルギー専門医・岸本久美子先生
【画像】地方別・花粉飛散開始のピーク予測

「ハピコワクリニック五反田」院長。日本アレルギー学会専門医。日本呼吸器学会専門医。小児から大人まで一貫したアレルギー診療を大切にし、年齢や体質、ライフスタイルに合わせた治療の相談を行っている。

<取材・文/河端直子>