“お触り”キャンプのおぞましい実態

 女児が身体を動かすと、起きてしまうことを警戒してか、いったんベッドを離れるなど手を止めたという。それでも諦めず、3、4回戻って来てまた触ったというからひどい。

「被害女児はそれぞれ“気持ち悪かった”と言っている。“顔を見るのもイヤ”と拒絶反応を示したり、“気分が悪くなった”と体調不良に陥ったことを打ち明けた子もいる」(前出の捜査関係者)

 犯行の発覚が遅れた大きな要因のひとつが、市議会議員という肩書きだ。

 井上容疑者は議員活動のかたわら、おもに小・中学生を対象とするキャンプやネイチャーゲームなどの自然体験教室を20年以上も主催。自ら「健ちゃんキャンプ」と名付けて参加者を募り、地元ではアウトドア指導者としても知られていた。府内のほか京都府や兵庫県にも活動の幅を広げ、同市のこども会副会長も務めるなど信頼の置ける人物のはずだった。

 前出の記者は言う。

「犯行の翌日、女児同士は被害に遭ったことを互いに話したようです。解散後、車で迎えに来た親にも被害を話したものの、勘違いではないかと深刻に受け止められなかった。なにしろ子ども政策に真剣に取り組む市議ですしね。それで心の奥に封印していたようですが、昨年春、被害女児同士がこの“悪い思い出”についてSNSでやりとりしているのに親が気付き、あらためて話を聞いたところ、複数が涙ながらに被害を訴えたといいます」

 保護者は連絡を取り合い、被害者が複数いることを確認。4人もそろって「勘違い」することはないだろうと昨年9月、警察に被害相談したのが捜査のきっかけとなった。

「逮捕後、被害女児の保護者らが出した声明にも驚きました。井上容疑者は『女の子たちの入浴中に風呂場に入ってきたり、写真を撮ったりした事があった』というんです」

 と前出の記者。

 そもそも、女性スタッフと同行していたのだから、あえて女児の寝室や風呂場に入る正当な理由は見当たらない。

 また、容疑者は警察に対し、過去に引率してきた女児を念頭に「寝ている女の子を着替えさせてあげたことはある」とも話しているという。

 仮に寝汗をかいていたとしても、起こさずに着替えさせるのは不自然な行動だ。

 警察はほかに被害者がいないかなどを含め慎重に調べを進めている。