井上容疑者は大阪狭山市の出身。地元の公立小・中学校を経て府立高校を卒業。市内で郵便配達職員として15年勤務し、2003年の市議選で初当選した。11年選挙では落選の憂き目に遭ったが、現在4期目の無所属のベテラン議員だ。議会では小会派を組んで代表を務め、昨年5月には副議長職に就いた。

議員活動15年で表彰された(本人のSNSより)
議員活動15年で表彰された(本人のSNSより)
【写真】市議が自撮りで見せる指サインのメッセージが気持ち悪い

 同僚の市議はこう話す。

「事件を起こしたとされるのは、彼がライフワークとして取り組んできた子どもの自然体験指導の場。ボーイスカウト経験があるため野外活動は手慣れており、火おこしも着火剤など使わない本格派だった。欲しがるものを安易に与える過保護は子どもをダメにすると言い、自己判断力を養うために熱中症対策の水分補給のタイミングや摂取量も子どもたち自身に考えさせていた。イベントの最後には必ず集合して総括と反省をする。暴力は振るっていないだろうが、言い方はキツかったかもしれない。好きなテレビ番組は朝ドラと大河ドラマという昭和のマジメ男なので、逮捕は信じられない」

「もうあのキャンプには行かない」拒否する子どもも

 井上容疑者の主催する野外イベントに子どもを参加させたことがある女性は「規律に厳しすぎる印象を持った」と話す。

「周囲の子どもと少し違うことをしたら、“何を勝手なことしとんのや!”と叱り飛ばされたらしい。親以外の大人から怒られることに慣れていないから怖かったようで、“もうあのキャンプには行かない”とビビっていました」(同女性)

 厳しいのはアウトドアのフィールドだけではない。議員としても骨太だったようだ。

 前出の市議は言う。

「同僚市議のなかでは最もことの善悪について意見が鋭く、市長側からすればうるさい議員だったろう。イエスマンの真逆だから市の提案を簡単には受け入れない。本来、市政をチェックする市議はそうあるべきなんだが」

 市長をしつこく糾弾することもあったという。

 別の会派の同僚議員はこう話す。

「真摯に議員活動に取り組み、彼が提案して実現にこぎつけた政策もある。子どもへの性的関心を匂わすことなど全くなかった。強いて問題点を挙げるならば何にでも熱心すぎる傾向があることぐらい。逮捕後、市民からは“なんでそんな人物を副議長にしたんや”とお叱りを受けている。勾留中も議員報酬は支払われ続けるため、市民感覚で納得してもらえる対応ができないか検討する必要がある」