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ー 事実関係の明言は避けたジュリー氏
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ー K-POP系グループが勢力を増している

【知らなかったでは決してすまされない話だと思っておりますが、知りませんでした】

【長らくジャニーズ事務所は、タレントのプロデュースをジャニー喜多川、会社運営の全権をメリー喜多川が担い、この二人だけであらゆることを決定していました。情けないことに、この二人以外は私を含め、任された役割以外の会社管理・運営に対する発言は、できない状況でした

 ジャニーズ事務所“現社長“の藤島ジュリー景子氏が5月14日、ジャニーズ事務所の公式HPにて騒動への見解と謝罪を公開した。ジュリー氏が自らの意思で、公の場に姿を見せたのは初めてとなる。

 前社長・シャニー喜多川氏によるタレントへの“性加害”が、イギリスの公共放送『BBC』によって伝えられたのが3月7日(現地時間)のこと。かつてジャニー氏から性被害を受けたという“元少年”たちが取材に応じたのだった。

 翌4月には元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏が実名、顔出しで「2012〜16年までの4年間で喜多川前社長から15〜20回ほど性的行為を受けた」と、ジャニー氏が亡くなる3年前(2019年7月)にも被害を受けていたことを告白。

 叔父のジャニー氏、そして母親のメリー喜多川氏が創設した事務所を引き継いだジュリー氏が、思わぬ形で“負の遺産”も継いだことにーー。

「『週刊文春』が1999年にジャニー氏による性加害を報じた際は、事務所は完全否定するとともに司法に持ち込むも、ジャニーさんによる性加害は2004年に“事実”と認定されたのです。

 とはいえ、テレビ局やスポーツ紙の御用メディアは、芸能界で大きな影響力を持つジャニーズに“忖度”してか、これを報じることは一切ありませんでした。しかし、近年において古い体勢に変化が見られます」

事実関係の明言は避けたジュリー氏

 長年にわたってジャニーズ取材を重ねてきた芸能ライターが言うように、ネット全盛の現代においてジャニー氏による少年たちへの行いは“事実”とみなされる傾向にあり、各メディアの“忖度”も見透かされる時代になりつつある。その中で騒動を黙殺することは“火に油”と判断したわけだ。

「しかし、あくまでも性加害については“知りませんでした”と事実関係については明言を避けたジュリー氏。当の本人が亡くなっていて、しかも元少年たちからの明確な証拠が提示されたわけではない現状です。それでも現ジャニーズのトップが自ら表に出て、批判覚悟で謝罪してみせた。

 これは先人の“罪”を暗に認めているように思えますし、大所帯を抱える事務所を引き継いだ身として、全ての責任を取るという意志と覚悟の表れなのでしょう」(前出・芸能ライター)