“はっちゃけたおばあさん”を極めてほしい

朝ドラや『ユニコーンに乗って』で見せた、いろいろな役を違和感なく演じることができる年齢になりましたよね。演技力もあるので、主演を張るというより、脇を固めていくスタンスで彼女の魅力が生きてくると思います」(吉田さん、以下同)

 昨年くらいから、ドラマなどでの露出が増えてきた広末だが、彼女のイメージについて吉田さんはこう指摘する。

最近の作品では“広末さんといったらこの役”という、代表的な役がないんです。若いときなら、映画の『秘密』『鉄道員(ぽっぽや)』を挙げることができるのですが……。おそらく、そういう役に出会うことで、これから彼女が進む道が見えてくるのではないでしょうか

1999年6月に早稲田大学に初登校した広末涼子、一般学生にもみくちゃにされる騒ぎに
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 確かに、昔演じていた“シングルマザーで元ヤン”のような、とんがった役からは離れている。吉田さんは「これは私の願望も入るのですが」と前置きをした上で、

“はっちゃけたおばあさん”を極めてほしい。今の若い世代は、広末さんの若いころをあまり知らないかもしれないけど、ドラマ撮影最中のお騒がせな行動とか、過去にいろいろあったじゃないですか(笑)。しっとりした大人の女もいいけれど、自身の経験を活かして、クレイジーなおばあちゃんとかね。そういうところを目指してほしいという気持ちはあります

 昨年、40代で出した、自身の写真集について「今の私の限界はこれ」と、コメントした広末。女優業では“限界”をどんな形で超えるのか─。

吉田潮(よしだ・うしお)●コラムニスト。医療、健康、下ネタ、テレビ、社会全般など幅広く執筆し、『週刊フジテレビ批評』のコメンテーターも務める。『週刊新潮』で連載中。5月に新刊『ふがいないきょうだいに困ってる』(光文社)が発売