広報も驚き!予想以上の反響

 開催中のポップアップショップでは、過去のハンバーガーや“ボツ”バーガーのパネル、ドムドムのマスコットキャラクターなどとの撮影スポット、お仕事体験コーナー、そしてグッズ販売などが行われている。“失われた40年”というバズりの効果も大きかったのか、「本当に予想以上の反響をいただいている」(近藤さん)という。

 今回のポップアップショップを企画したのは、株式会社Juiceという企業。同社は雑貨の卸売や、イベントの企画および運営を行う。これまでもネットで“絶滅危惧種”などといわれているドムドムのイベントを開催するとは、なかなかにぶっ飛んだ企画といえるが……。

「DOMDOM POP UP SHOPはグッズだけでなく、ドムドムファンの方やドムドムを知らかなかった方にもドムドムの歴史、おもしろさ、店舗の疑似体験をしていただく事でドムドムの魅力を感じていただき、ファンの方はもっとドムドム好きに、知らなかった方には新たなドムドムのファンなっていただく場になればと願っています。大変好評いただいてることもあり東京だけなく全国各地で開催できればと思っています」(株式会社Juice・山田慎吾さん)

今回のポップアップショップを企画した株式会社Juiceの山田慎吾さん
今回のポップアップショップを企画した株式会社Juiceの山田慎吾さん
【写真】はみ出すぎ!ドムドムが編み出した『アジフライバーガー』

 あくまでハンバーガーチェーンであるドムドムだが、グッズ販売は小さくない存在だという。

「去年の状況ですと、ドムドムフードサービスとして全体の売上の約10%はグッズ関係です。2020年に従業員のために作ったマスクを店頭販売したところ、全国から欲しいとの要望を多数受けて急遽立ち上げたのがドムドムオンラインショップであり、グッズ販売はまだ2年と始めたばかり。もっといろいろな商品を出してほしいという声をいただいて、商品を増やしていきました。お客様にブランドを育ててもらっている感覚です」(前出・近藤さん、以下同)

お客様の声で“取り戻す40年”

 自虐的に表現された“失われた40年”。バズったツイートには、“ネタ”としておもしろがる声だけでなく、思い出の期間限定バーガーを語り合うような声も溢れた。それらの声をまとめたら、会社が作ったドムドム史より詳しいドムドム史ができ上がるかもしれないほどに。

「今回も9割以上、いや、それ以上にポジティブな声、温かい愛のある声をいただきました。過去40年を支えてくださったお客様がドムドムに愛着や思い出を持っていただいていることで、このように盛り上がったのではと思います。過去にも面白いメニューがあって、それがお客様の記憶にある。自虐的な要素でこのような表現をさせていただきましたが、実際には“失われた40年”ではないんですよね。その時代があったからこそ今が輝くということは間違いなく、その40年にとても感謝しております」

 失われた40年をくぐり抜けて今がある。ちなみに最古参の今井さんがオススメするメニューは……。

「今の『はみでる!アジフライバーガー ワカモレ』は非常においしいです。インパクトがあって変わっているだけでなく、“変わってておいしい”というのが今のドムドムハンバーガー、期間限定ハンバーガーだと思います」(今井さん、以下同)

 “今の”という表現は、“過去の”ドムドムの期間限定はそうではなかった?

「なかなか思うように売れなかった変わった商品もありました。ただ、それを今売ったら大人気に……ということもあるかもしれませんね!」

 次の40年に登場する“変わってて美味しい”ドムドムのハンバーガーはどのようなものか──。