ドリアンの魅力は破壊力・圧・裏切り!

 大学生のときに「ドリアン・ロロブリジーダ」の名で初めて参加した女装のコンテストで優勝。現在へと続くドラァグクイーンとしての活動を始めたが、好きなことに全振りしすぎた結果、大学を中退。企業に就職後は女装を封印した時期もあったという。

「24歳で中退して、どうにか一般企業に拾ってもらって。そこで社内恋愛が始まり、男性と同棲するようになったんですが、その彼が女装嫌いで……。

 ただ大学生活がメタメタで終わって人生立て直さないとな、という時期だったので、社会人として必死に働きました。もしあそこでずっと女装をしていたら?

 うーん……もしかしたら会社もすぐに辞めていたかもしれませんね。今は社会人の経験が生きているので、やっといてよかったと思いますねぇ。人生、無駄な経験ってない!」

今年12月に結成5周年を迎える新宿二丁目発の本格派ディーヴァユニット「八方不美人」。左から、ちあきホイみ、エスムラルダ、ドリアン・ロロブリジーダ
今年12月に結成5周年を迎える新宿二丁目発の本格派ディーヴァユニット「八方不美人」。左から、ちあきホイみ、エスムラルダ、ドリアン・ロロブリジーダ
【写真】華やかで美しいドラァグクイーン姿のドリアンさん

 そんなポジティブ思考のドリアンに影響を与えたのが、歌うことが好きだったという専業主婦の母。

「振り返ってみると、いつでもアタシのことを肯定してくれたんです。もちろん怒られたことはたくさんありますけど、否定されたことがないんですよ。今の自分の人格をつくってくれたのは、母の存在が大きいですね」

 そんなお母様は2015年、63歳で他界。「アタシはマザコンです!」と言う。

 では、ドラァグクイーンの魅力、そしてドリアンの魅力はどんなところ?

「さまざまな世界観を変幻自在に身にまとえるのがドラァグクイーンの魅力。いろんなことができるんだぞ、ということを世界中にお見舞いしたいですね。

 アタシの特徴は破壊力、圧、裏切り。声もデカけりゃ背もデカいので、ウワッ!とした魅力を感じていただけたらいいな、と思います。アタシとしてはいつも『ドリアンというこの逸材を使って、何かしてごらんよ、世界!』という気持ちでいるんですよ。

 なのでどんな仕事が来ても『やっと見つけたのね!』と思ってるんです(笑)。そんなアタシを丸ごと愛でてください!」

 自分の基本はドラァグクイーンであり、そのドラァグクイーンがさまざまなことをやっている、ということを大事にしているというドリアン。最後に読者の皆様へひと言!

「ケータイやパソコンの検索窓に“ドリアン・ロロブリジーダ”と入れて調べていただけると、今まで皆さんが体験してこなかっためくるめく極彩色の世界が広がりますので勇気を出して、ぜひアタシの世界に飛び込んできてください。飽きさせませんよーッ!」

ドリアン・ロロブリジーダ●1984年12月24日生まれ、東京都出身。初出場した2006年開催の「若手女装グランプリ」で優勝し、華々しくデビュー。その後、数々のイベントやアーティストのコンサート、PV、ファッションショー、CM、舞台・映画などに出演。'18年には作詞家・及川眠子と作曲家・中崎英也のプロデュースによるディーヴァユニット「八方不美人」としてCDデビュー。180センチのスレンダーなボディに20センチのハイヒールと巨大なヘッドドレスを装着し、圧倒的な存在感を放つ。
ドリアン・ロロブリジーダ●1984年12月24日生まれ、東京都出身。初出場した2006年開催の「若手女装グランプリ」で優勝し、華々しくデビュー。その後、数々のイベントやアーティストのコンサート、PV、ファッションショー、CM、舞台・映画などに出演。'18年には作詞家・及川眠子と作曲家・中崎英也のプロデュースによるディーヴァユニット「八方不美人」としてCDデビュー。180センチのスレンダーなボディに20センチのハイヒールと巨大なヘッドドレスを装着し、圧倒的な存在感を放つ。
ドリアン・ロロブリジーダ●1984年12月24日生まれ、東京都出身。初出場した2006年開催の「若手女装グランプリ」で優勝し、華々しくデビュー。その後、数々のイベントやアーティストのコンサート、PV、ファッションショー、CM、舞台・映画などに出演。'18年には作詞家・及川眠子と作曲家・中崎英也のプロデュースによるディーヴァユニット「八方不美人」としてCDデビュー。180センチのスレンダーなボディに20センチのハイヒールと巨大なヘッドドレスを装着し、圧倒的な存在感を放つ。

(取材・文/成田 全)