皇室制度に詳しい名誉教授が語る秋篠宮家の現状

 皇室制度に詳しい静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授は、秋篠宮家の現状について、こう見解を示す。

「秋篠宮ご夫妻と佳子さま、側近の考えが統一されておらず、国民は何を信じてよいかわからなくなっています。これは、宮家の窓口となる側近と皇族方のコミュニケーション不足によるものでしょう。秋篠宮家の混迷の一因は、皇族のあるべき方向性を示す“側近の羅針盤”がうまく機能していないことにあると感じます」

現在は宮内庁御用掛を務めている吉田尚正氏(写真/共同通信社)
現在は宮内庁御用掛を務めている吉田尚正氏(写真/共同通信社)
【写真】金髪の男性に密着されてしまうかなりミニスカートの佳子さま

 そんな秋篠宮家を支える皇嗣職大夫の後任として有力視されているのが吉田尚正氏(62)。元警視総監で、昨年7月から宮内庁御用掛に任用。現在は“秋篠宮家専属の相談役”を務めているそう。

「関西の名門進学校である灘高校から東大に進んだ吉田氏は、'83年に警察庁に入庁。宮崎県警本部長時代に知事の汚職事件を摘発し、福岡県警本部長時代には暴力団『工藤会』のトップを脱税容疑で逮捕するなど、“豪腕”をふるった仕事人です。

 高校時代にはクイズ番組の全国大会で優勝、大学時代は少林寺拳法に打ち込んだという文武両道を“地”でいく人物なんですよ」(前出・宮内庁関係者、以下同)

 5か国語を操る頭脳派で、秋篠宮ご夫妻からの信頼も厚いという。

「吉田氏は、警視総監時代には警察署102か所を回り、部下の意見に耳を傾けたという話も。組織を率いるうえでのモットーとして“正しく、強く、温かく”を掲げています。いわゆる堅物タイプではなく、バランスのとれたリーダーという印象です」

 警視総監と皇嗣職大夫は、いずれも“トップ”という立場ではあるが、役割は異なる。

「皇族がミスをしたり身勝手な言動に走ったりするのをセーブすることができるのが側近です。また、皇族方は、ご自身のとるべき言動について事前に側近に相談することで、公的存在としての品位や格式を損なわないか確認できます」(小田部教授、以下同)

 秋篠宮家の起死回生は、側近に委ねられているといっても過言ではないようで……。

「多くの国民は、次期天皇家とされる秋篠宮家に強い関心を抱いています。しかし、これまでご一家の情報はあまり伝わっておらず、側近の口からも納得できる説明がなかったため、国民の心を遠ざけてしまっていました」

 吉田氏には、ご一家との交流を通して本心を正しく理解し、国民にわかりやすく説明することが求められる。

「飾り立てたりせず、秋篠宮家のありのままのお姿が伝えられれば、イメージアップにつながるのでは。また、昨今の宮家の苦境に対する、ご夫妻や佳子さま、悠仁さまの赤裸々な悩みや悔いなどが吐露されれば、素直で誠実なご姿勢に、多くの国民が共感を覚えるかもしれません」

 こうした中、とりわけ吉田氏に期待を寄せているのが、

「皇嗣妃としての矜持がある紀子さまです。紀子さまは、秋篠宮家に批判が集中する現状を何とか打開したいと切に願われています。未来の皇室を支えるためには、国民からの敬愛が必要不可欠だと理解しておられるのでしょう。

 宮内庁には今年4月に広報室が誕生し、情報発信のあり方が見直されていますが、今のところ大きな変化はなく、秋篠宮家の印象は悪化するばかり。紀子さまが焦慮に駆られるのも当然で、吉田氏の英知にすがりたい一心なのだと思います」(秋篠宮家関係者)

 秋篠宮家を“正しく、強く、温かく”導くことはできるか。

小田部雄次 静岡福祉大学名誉教授。日本近現代史を専門とし、『天皇家の帝王学』など著書多数