タレントキャスターの「限界」

「結局、櫻井くんが『news zero』でコメントを発信したのは、さらに2週間が経過した6月5日のこと。迅速な対応ができなかった彼には、“キャスター失格”などと辛辣な声が向けられたのです」

 テレビ業界に精通する芸能ライターは手厳しいが、櫻井自身も“被害者”の可能性もあるだけに、一方的に責められるのも気の毒ではある。

 それでも彼ら、タレントキャスターの「限界」が垣間見えた瞬間でもあった。

「普段は芸能人としてアイドルやタレントの仕事もしている彼らは、スポンサーや各関係所が関わる、また自身や“身内”が関係する事件や不祥事、スキャンダルには言及できない傾向もある。

 しかし、キャスターを名乗る以上は、どんなニュースでも隔たりなく伝え、また自身の口で見解を述べなければならない。櫻井くんのキャスターとしての資質が問われ、それこそ“マスメディアの沈黙”と言われても致し方ないのかもしれない」(前出・芸能ライター)

 ジュリー社長の最高傑作である「嵐」、そしてジャニーズキャスターの礎を築いた櫻井。あらためて認定されたジャニー氏の性加害、そしてジュリー氏への辞任提言をキャスターとしてどう伝えるのだろうか。