生物学のみならず豊かな国際経験を

 こうした条件を鑑みると、日本トップの教育水準を誇る東京大学や京都大学がベストだというが、入学へのハードルは高い。

「一般受験で、国民と皇族を競わせることは好ましくありません。さらに、皇族の国立大学への推薦入学は前例がなく、“特別ルート”だと批判されるおそれもあります。それらを考慮すると、私立の中でトップクラスの早稲田大学、または慶應義塾大学ということになるでしょう。両校とも推薦入学制度がありますし、姉の眞子さんや佳子さまが推薦で国際基督教大学にご入学されたことを踏まえれば、推薦での入学も批判されにくいと思われます」

 充実した留学制度を有する早慶は、将来天皇となられる悠仁さまにとっても好ましい環境だという。

数多くの海外の大学と提携しているため、留学先の選択肢が広い。早稲田の海外協定校は600校以上に上り、例えばイギリスでは、ケンブリッジ大学やオックスフォード大学などの名門校が並びます。慶應は早稲田に比べて学生の人数が少ない分、留学希望者に対して相談会や意見交換会が設けられるなど、充実したサポートを受けられます。

 両校とも交換留学制度を利用すれば、留学先の大学で卒業に必要な単位を修得することができますから、在学中に1年間の留学をしても、4年ないし4年半くらいで卒業できるのです」

 悠仁さまといえば、生き物に関心が高いことでも知られる。そのため、専門的に学ぶことのできる東京農業大学や、東京農工大学が本命の進学先なのではとの報道もあった。そういった声に対し、八幡教授は次のように述べる。

「学生時代に国際経験を積むことは、いずれ天皇としてスムーズな外交を行う上で大きな糧となるでしょう。そのため、大学で生物学のみを学ばれるのではなく、留学などを通じて語学力を鍛え、海外で知見を広げることが必要だと考えます」