“きょうだい”がいたらとずっと思い描いていた

「息子を出産してすぐに次の妊娠を考えていました。出産したその日に、次の妊娠はいつから可能なのかとお医者さんに聞いたりして。実際は、半年くらい後から通院を再開しました」

 長男が生まれてから2年半後、第2子も体外受精で授かる。川崎さんの場合は妊娠への一番の近道が体外受精だったと長男の妊娠のときに感じ、再び体外受精を選んだ。

 ただ、気分転換のため通院せず休む月もあったという。川崎さんは妊活期間を振り返り、こう語る。

「私の場合は、何回通院したかを数えると“今回もダメだった……”と落ち込んだり疲れたりしてしまうので、回数はあまり意識せず歯医者さんに通うくらいの感覚で淡々と通院していました。

 また採血や採卵など、多少なりとも痛みが伴う治療をしていたので、通院した日はとにかく“自分に甘く”を心がけていました。お昼ごはんを豪華にしてみたり、自分へのご褒美としてお買い物をしたり。なるべく楽しく、前向きな気持ちで治療を続けられるよう心がけていました」

 とにかく無理をしないことと、自分のペースを大切にしてほしいという川崎さん。

「今思うと、私はあまり自分と人を比較するタイプではなかったのが良かったのかなと思います。他の人の治療の経過と比較すると、どうしても落ち込むこともあると思うんです。無理せず自分のペースで頑張ることをおすすめします。後は結果が出ないときも、例えば旅行に行くなどしながら、うまく気持ちを切り替えて、無理しない程度に続けることが大事かなと」

 川崎さんは2人目が生まれてからすぐに、再び体外受精を行う病院へと通院している。

「私も第3子妊娠に向けて、現在も治療を続けています。現状は休み休み行っているので毎月通ってはいませんが、可能な限り通院していけたらと“ゆる妊活”を継続中です」

川崎希●タレント・実業家。アイドルグループ「AKB48」の1期生メンバーとして活躍中に、経営術を独学で習得。2009年のグループ卒業翌日に株式会社アンティミンスを設立し、自身がプロデュースするアパレルブランドを展開。2021年6月にはDMMオンラインサロン「川崎希のおしごと日記」を開設。現在、起業14年目を迎えている。夫はモデルでタレントのアレクサンダーさん。

(取材・文/諸橋久美子)