ドラマ化を断るケースも

 漫画原作が増える一方で、かつてはコミックの帯に“ドラマ化決定!”と誇らしく謳われていたが、それも減ってきたと小林さん。

「漫画編集者によると、連載が始まって数話でテレビ局からドラマ化したいと連絡が来ることもあるそうです。昔はドラマ化されるとコミックが売れるし、出版社としても華々しいことだったのに、今は逆に断るケースも。それくらい当たり前になってきているのだと思います」

個性的なキャラクターがそろう中でも、向井理演じる孔明が圧倒的な存在感を放つ『パリピ孔明』ポスター(公式Xより)
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 こういった原作ありきの作品が増えると、ドラマ界にどんな影響を与えるのだろうか。

質の低下とまでは言いませんが、これだけ増えるとテレビ局にも危機感はあると思います。というのも、『VIVANT』もそうでしたが、話題になる作品はやっぱりオリジナルのほうが多い。でも、制作まで長い時間がかかるし力量も必要だけど、中堅以上の人気の脚本家は早い段階から押さえられている。

 しかも、ドラマの枠が増えてきているという状況もあり、各局、力のある若手脚本家の育成に乗り出してきています。だから近年どの局も、新人を発掘するシナリオ大賞にさらに力を入れるようになってきたんです。もちろん漫画原作の作品にも面白いものはたくさんありますが、オリジナル作品も書けるような脚本家の充実も必要になっているのだと思います」

 来年1月クールも『リビングの松永さん』(フジテレビ系)など漫画原作ドラマが放送予定。ブームは今後も続いていくのか?

ドラマは結構早くから企画が動いているので、少なくとも数年は続くのではないでしょうか。もちろん、“オリジナルだからいい”とかそういうことではありませんが、極端に偏るのはやはりどうかと。要は何事もバランスなんだと思います」