知名度もお金もあり、モテるはずの芸能人の茶番の極みが、「アローン会」だと思うのです。「アローン会」とは、吉本興業の独身芸人、今田耕司、ナインティナイン・岡村隆史、チュートリアル・徳井義実、又吉直樹ら独身芸人の集いで、NHKで番組化もされました。

「ただ結婚していないだけ」の状態

 しかし、その一方で今田は深夜のデート、徳井はチャラン・ポ・ランタンのもも(18歳年下)との自宅デートを『女性セブン』に報じられています。この状況を(キャラで)糾弾した岡村も50歳の時に長年友人関係にあった、30代の一般人女性と結婚しています。つまり、アローン会のメンバーは、相手がいない、ひとりぼっちという意味ではなく、相手はそれなりにいるけど、踏ん切りがつかないとか、もっといい人がいるかもしれないと思ってしまうなど、「ただ結婚していないだけ」の状態と言えるでしょう。

 SNSの出現で、「他人の生活が見える」「まったく知らない人、芸能人ともコンタクトが取れる」ことが可能になったため、「他人との距離感が近すぎる、自分と他人は違うことがわからない」人が増えているように感じます。これは芸能人にとっては脅威で、一般人から「正しくない、おかしい」と思われてしまったら、何も後ろめたいことをしていなくても、攻撃されるリスクを持っていると言えるでしょう。芸能人は人を楽しませるのがお仕事であり、自分をよりよく見せるプロなので、その時の発言が本音や真実であるとは限らないのですが、SNSの時代、過去の発言を探し出したり、拡散させるのは簡単です。

 上述した岩井の「いやだもん、芸能人とつきあったりするの」も、キャラどおりの発言と言えるかもしれませんが、「奥森のことを恋人と認めていなかったということか。やはり、奥森とは遊びでグルーミングで・・・」と解釈できないこともない。今回の件、もし岩井にヤバイことがあるとしたら、本気で結婚を考える相手ができているのに「結婚できないキャラ」を続けてしまったこと。結婚まで「結婚できないキャラ」を保ちつつ、後にほじくられても問題にならないよう、キャラの味付けを薄くしていく腕が足りなかったのかもしれません。

<プロフィール>
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」