目次
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ー 2023年、著名人からの名言?迷言?
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ー 伝統ある宝塚、歌舞伎界からも迷言が……
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ー スポーツ界から笑顔にさせてくれた名言が
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ー 2023年をにぎわせた迷言・名言集

 旧ジャニーズ性加害問題から、ビッグモーター保険金不正請求問題、政治家たちの失態に次ぐ失態……振り返ると2023年もいろいろな出来事が。そういえば、春先にはWBC優勝なんて明るい話題もあった。もはや遠い過去の記憶のように感じるのは、それだけよくも悪くも話題が多かったという証左なのかも。

 そこで週刊女性では、渦中の人物たちの失言、珍言、暴言、名言を振り返って、2023年を総括! どんな言葉が彩ったのか!?

2023年、著名人からの名言?迷言?

「2023年は、帝国と呼ばれるような大きな存在がガラガラと音を立てて崩れていった1年だったと思います」

 そう語るのは、コラムニストの吉田潮さん。その最たる例が、性加害問題に揺れた旧ジャニーズ事務所だと指摘する。故・ジャニー喜多川氏の所業に、国内外から非難が相次いだ。

旧ジャニーズ性加害問題でも迷言が
旧ジャニーズ性加害問題でも迷言が

 会見の最中に口にした、井ノ原快彦「落ち着きましょう。子どもたちも見ている」、東山紀之の「夢をあきらめた(タレントを引退する)自分」以上に、大きなインパクトをもたらしたのが、謝罪動画に登場した「知らなかったでは済まされないが、知らなかった」という藤島ジュリー景子氏の発言だ。吉田さんがあきれて物申す。

「この期に及んで、まだこんなことを口にするのかと。浮世離れしている人たちなんだなということが、一つひとつの発言から感じましたよね。人のせいにすることで逃れることができた世の中が、ずっと続いていたということ」

 また、報道するメディアに対しても、「テレビ各局の“忖度はあったが圧力はなかった”という弁解も迷言でしょう」と吉田さんは苦言を呈する。現在は、社名を改め『STARTO ENTERTAINMENT』に。まさか、“旧ジャニーズ事務所”と説明することになるとは、誰が思っただろう。

 音を立てて崩れたという意味では、保険金不正請求問題が波紋を呼んだビッグモーターも忘れてはいけない。ゴルフボールなどで車にわざと傷をつけていたことが発覚。それに対して、「ゴルフを愛する人への冒とくですよ」と言ってのけた兼重宏行社長(当時)の発言にひっくり返った人は多いはず。阪南大学で教壇に立ち、自身も16年間、ディレクターとしてNHKに在籍していた経験を持つ大野茂さんは、「まるでコントを見ているようだった」と苦笑する。

ビッグモーターの兼重元社長(左)と損保ジャパンの白川元社長の対応に多くの批判が
ビッグモーターの兼重元社長(左)と損保ジャパンの白川元社長の対応に多くの批判が

「芸能人や政治家の失言は珍しくないでしょうが、誰もが知っている企業のトップがこうした発言をしてしまうとは。大きな保険会社が取引先なわけですから、危機管理やコンプライアンスがしっかりしていると思いきや、ここまでずさんだったことに驚きです」(大野さん)

 取引先の損保ジャパン・白川儀一社長(当時)も、会見の場で「追加調査を行わずに取引を再開し、再発防止や牽制機能を生かしてサンプリング調査をしていくという選択肢はどうか」と判断する始末。不正が限りなくクロに近い状況だとわかっていながら、取引を再開する──。大野さんは、「メディアが旧ジャニーズに忖度していたように、保険会社とビッグモーターも同じだったということ」と分析する。