舞台やテレビで、クロちゃん、HIROといった猛獣(珍獣!?)をコントロールする『安田大サーカス』の安田団長だけど、奥さんへのプロポーズは思うようにいかなかったという。

「付き合っている当初から結婚は意識していたんですが、交際1年半でプロポーズしました。それまで僕はどうやってプロポーズしようかと考えていたんです。ベッタベタな演出をするのは自分らしくないなと思って、自分の特技を生かして頑張った姿を見せたいなと考えていたんです。それでせっかくこの世界にいるし、テレビ撮影してもらえたら、後に子どもにも見せられるなと思って、関西テレビに僕がプロポーズする番組企画を出したんです。

 だけど、なかなか企画が通らなくて。しかもそのあたりからちょうど、「本当に結婚考えているの?」と彼女によく聞かれるようになったんです。僕が「大丈夫。考えているから」と言っても「何も言わないじゃない」みたいなやりとりが続いていて。このまま企画が決まらなかったらフラレると思って、「別の局に(企画を)持っていっていいですか?」と関西テレビの人に言ったら、「よし! 急いでやろう」と、ようやく決まったんです(笑い)。

 プロポーズの内容は、大阪で指輪を買って、そこから自転車(ロードバイク)で東京へ向かい、東京タワーで待っている彼女に指輪を渡すというものでした、距離にしたら580キロ。実はそれまで最高100キロしか走ったことなかったんですよ。100キロ超えてからの自分はどうなるかわからなかったんですが、やっぱり大変でした。だけど、どんなにつらくてもとにかく成功させないと、と思っていました。断られる可能性も考えましたけど、まあそれはそれでオモロイかと思い、ゴールすることだけを考えて45時間走りました。

 そのせいか、指輪を出した瞬間、プロポーズの言葉を考えてなかったことに気づいたんです(笑い)。それで気のきいたことも言えず、指輪を見せて「いる?」と言ったんです。そうしたら彼女も「いる」と。「じゃあ結婚な」と言ったら、「うん、わかった」と答えてくれました。彼女には指輪のことは知らせずに、大阪から自転車で東京に行くから待っていてとだけ言っておいたので、驚くと思っていたんです。だけど、意外とあっさりしていました(笑い)。いまだにあのときのことを話すんですが、涙もろいほうなのになんで泣かなかったのと聞くと、「待ちすぎたせい」と言われました(笑い)。当初の予定時間から7時間くらい遅れて到着したので、待っている間 「すごい遅いけど、どうしたのかな」と思っていたそうです(笑い)。」

 結婚して僕の生活はガラリと変わりました。もし今、嫁がいなくなったら何もできないです。普段は照れて口に出して言えませんが、本当に感謝していますよ」