自民党に近しい全国紙政治部記者は「これが本来の岸田前首相のあるべき姿でした」と振り返る。
商品券配布を問われた岸田元首相は
「当時の岸田さんは“ポスト安倍”の最右力として、党内でも切れ者として通っていました。安倍元首相のライバルではありましたが、同年代の政治家として政策には通じるものがあったと思います。結局は麻生、二階案ではなく、全国民に一律10万円を配る“特別定額給付金”を採用したわけです。
ただ、いざ首相の座に就いてみると古株議員らの圧もあったのか、次第に流され始めては“増税メガネ”などと不名誉なあだ名も頂戴した岸田さん。当初は国民のための政治を志したはずが、いつの間にやら“永田町の妖怪”に呑まれてしまったのかもしれません」
3月17日の中国新聞の取材で、首相在任時に「自民党議員らに商品券を配ったことがあるか」を問われて、「コメントは差し控える」「法令に従い、適正に行っている」なとと逃げ対応でかわした岸田前首相。
かつては自民党の政治に意を唱え、国民のための政治を論じては“党内野党”とも称された石破首相。前任者と同様、首相の座に着いた途端に“闇堕ち”してしまったのだろうか。