永野芽郁は広末涼子や斉藤由貴の系譜

 一方、“清純派”と言われていた永野さんに不倫疑惑が持ち上がったことで、「清純派じゃないと思っていた」とか「芸能界に清純派なんていない」といった意見がSNSで見られました。清純派という言葉は人によって解釈が異なり、主に2つの意味に分かれるのではないでしょうか。

 ひとつめは、ルックスの問題。容姿端麗、かつ色白で、肌に透明感があり、つややかな黒髪の若い女優さんがそう呼ばれることが多いもの。もう一つは、異性関係を指します。不倫はもちろん、浮気や二股もNGですし、男性に対してのふるまいがあざとく見える人は清純派には該当しないと思う人もいるでしょう。

映画『そして、バトンは渡された』で初共演を果たした田中圭と永野芽郁(2021年10月5日、『週刊女性』写真班撮影)
映画『そして、バトンは渡された』で初共演を果たした田中圭と永野芽郁(2021年10月5日、『週刊女性』写真班撮影)
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 しかし、今回の騒動を受けて私は逆に、永野さんは清純派なんだという思いを強くしました。広末涼子さんや斉藤由貴さんなど、不倫で世の中を騒がせた人は“清純派”と呼ばれていた女優さんたちです。だからこそ意外性があってニュースになるわけですが、彼女たち“清純派”の恋愛を見ていると、共通点があることに気づきます。

 それは、自分にとって何のトクもない相手と恋愛をするということ。相手が大富豪とか、仕事上の見返りがあるなどわかりやすいメリットが望める相手でもないのに、まっすぐ相手に突き進んでいく。広末さんのお相手とされるシェフや斉藤さんのお相手とされる医師も、なぜ彼女たちがわざわざそんな人に……と思わずにはいられません。

 これが清純派の恋愛で、既婚者である田中さんとの関係が取り沙汰された永野さんも同じタイプと言えると思います。ただ、そうはいっても、今の時代、不倫はご法度。永野さんもそこだけ気をつけて、女優としての道を突き進んでもらいたいものです。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」