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山内惠介(41)撮影/吉岡竜紀
「若いときは、歌はうまいけど味がないねとよく言われたものです。それに対して、イラッとしたり落ち込んだりしていました。でも今振り返ると、若いときは“味がないこと”が素敵なんだと思います。褒め言葉だったのかもしれないですね」
演歌界の貴公子がデビュー25周年

山内惠介(41)撮影/吉岡竜紀
「演歌界の貴公子」の呼び声で17歳のときにデビューした山内惠介が、駆け出しのころを振り返った。4月18日にデビュー25周年を迎えた山内は、
「何がいちばん変わったっていうと、もう青くないってことですよ。青年じゃなくなっちゃった(笑)。そこからは目を背けられないです!」
と、軽快に笑う。迫力のある歌声とはギャップを感じる、おちゃめで親しみやすいキャラクターだ。
「若いときは、どんなに味を出そうとしたって出なかった。ところが今は、自然と味が出るんです。25年間歌っていて、そこは変わったことだなと思います。出会いや別れを経験して、侘びさびがわかってきたことが、味につながっているのかな。
変わらないのは、歌への思いです。見えてくる世界が変わっても、歌への思いはずっと変わりませんでした。難しくて面白くて、飽きることがないです」
25年間での試練を尋ねると、「売れなかった時代」と即答した。2001年にデビューし、初『紅白』は2015年。順風満帆ではなかった駆け出しのころがあったからこそ、今の自分があると振り返る。
「いきなりヒットを飛ばしていたりしたら、きっと今の自分ではないと思います。調子に乗って終わっていたかもしれません。自分より後にデビューした人がスターダムにかけ上がっていく姿を何度も見ましたし、追い抜かれる経験もいっぱい味わいました」