4連戦の最終日、大谷はまたしても“被害”に遭った。
ぶつけられたらぶつけ返す
「パドレスのスアレス投手が投げた99.8マイル(約160キロ)の投球が大谷選手の右肩付近を直撃。この試合でもパドレスのタティス・ジュニア選手が死球を受けており、その“報復”だと感じたドジャースのチームメートはベンチから飛び出そうとしていましたが、大谷選手は手を上げて制しました。
大谷選手はその後、一塁ベースで相手選手と談笑し、試合が中断するとパドレスのベンチ前でエンゼルス時代に一緒にプレーしたイグレシアス選手と笑顔で話す場面もありました。
大谷選手に投球を当てたスアレス投手は退場となり、2試合の出場停止処分。死球を受けても大谷選手は乱闘など、事を荒立てたくなかったようです」(スポーツ紙記者)
一触即発の空気を紳士的な対応で沈静化。その振る舞いに元メジャーリーガーや日米のファンから称賛が集まった。
メジャーリーグに今も残る、ぶつけられたらぶつけ返す“報復死球”という文化。それに“神対応”で返した大谷の姿は“レジェンド”の目にどう映ったのか。
1964年、アジア人として初めてメジャーリーグの舞台に立った村上雅則さんは語る。

2024年に日本人初メジャーリーガーの村上雅則さん(右)と会ったときの大谷翔平(球団専属カメラマンのインスタより)
「明らかにわざと当てていたからロバーツ監督やほかの選手が怒るのはわかります。本当だったら、大谷くんもまた当てられないために怒らないといけないケースだったけど、そうしなかったのは彼の性格が表れていると感じました。だから相手チームのファンも“大谷を見たい”という人が多い。
こうしたドジャースとパドレスのようにぶつけ合って、やられたらやり返すといった争いが世界では起こっていますが、国のリーダーたちには大谷くんの振る舞いを見習ってほしいですね」