値上げしてもそれでも安い、今の価格に耐性をつけて

 ちまたは夏バテと節約疲れのダブルパンチ状態。しかし、この高価格に徐々に慣れていくしかない。

「米も卵も、以前の値段より倍近く高くなりました。でも、値上されてもお米はお茶碗1杯約45円、卵は1個約30円程度。卵かけごはんにしたら1杯75円。菓子パンを買うより栄養もあるし安いのです。

 昔よりも高いからといって買い控えてしまうことで国内生産量が落ちてしまえば、また輸入の依存度が増してしまう可能性があることを意識してほしいですね

※農林水産省によると5kgの精米はお茶碗約77杯分。5kg3534円(7月11日の小売価格平均)にて算出

ベランダ菜園からプチ自給自足を始めてみては ※写真はイメージです
ベランダ菜園からプチ自給自足を始めてみては ※写真はイメージです
【写真】定番品が値上げラッシュ!8月以降の値上げ商品リスト

 値上げされてもなおコスパのいい、夏の食卓のおすすめは、冷凍食品だという。

「原材料を考えると地産地消とは少し離れてしまうかもしれませんが、冷凍食品もまた値上げしたとしても非常にコスパのよいアイテム。

 大量に収穫された時季のものを加工しているので気候による価格変動の影響も受けにくいですし、安易に腐らせることもなく、消費期限も長いのでフードロス対策にもなります

 ひと昔前は、季節性の高い消費の増加から“猛暑は経済を回す”ともいわれてきた。しかし、人も家畜も生命の危機を感じ、作物の生育に支障があるほどのこの暑さは、経済を疲弊させる。まだまだこれからが暑さの本番、夏の新たな乗り越え方が必要だ。

渡辺広明さん●消費経済アナリスト、マーケティングアナリスト、流通アナリスト、コンビニ評論家、コンビニジャーナリスト。過去にコンビニバイヤーとして約780品の商品開発に携わった経験をもとに、コメンテーター、コンサルティング、講演など幅広く活動中。
渡辺広明さん●消費経済アナリスト、マーケティングアナリスト、流通アナリスト、コンビニ評論家、コンビニジャーナリスト。過去にコンビニバイヤーとして約780品の商品開発に携わった経験をもとに、コメンテーター、コンサルティング、講演など幅広く活動中。

教えてくれたのは……渡辺広明さん●消費経済アナリスト、マーケティングアナリスト、流通アナリスト、コンビニ評論家、コンビニジャーナリスト。過去にコンビニバイヤーとして約780品の商品開発に携わった経験をもとに、コメンテーター、コンサルティング、講演など幅広く活動中。