日本テレビ関係者は「気にしてない」

 そして、毎回、湧き出てくる“不要論”。日本テレビの関係者に、世間の反応について聞いてみると……。

「『紅白歌合戦』と同じで、年1回でも長寿番組となるとマンネリ化も指摘され“もういいんじゃないか”という不要論が必ず出てきます。でも、局内ではそんなに気にしていませんね。チャリティー番組といっても、できるだけ多くの人に視てもらいたいわけですから、ワンパターンだと言われないように新しい企画を考えています。ギャラ問題を指摘する声も以前ほど少なくなり、非難も出尽くした感がありますので、愛される番組作りをし、夏の代名詞になればいいなというところです」

 毎年、年末が近づくと『紅白』の出場歌手と司会に注目が集まり、マスコミもこぞって報じるようになる。同様に、梅雨が明けて夏になると、今年は放送があるのか、誰がマラソンを走るのか、などと『24時間テレビ』が気になり始める人は多い。

『24時間テレビ』総合司会を務める水卜麻美アナ(写真は2019年時)
『24時間テレビ』総合司会を務める水卜麻美アナ(写真は2019年時)
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 そして気になるのが視聴率だが、広告代理店社員によると、

番組自体は毎回、数字(視聴率)はいいです。いろいろ非難されたり、不祥事もありましたが、極端に数字が落ちることもなく、安定しています。視聴者の中には一定数番組のファンもいますし、逆に同番組を放送しているから、“絶対日テレを視ない”、という視聴者も多くはありません。“アンチ”も結局、視ますしね。よっぽど大きなトラブルでもない限り、急にスポンサーが離れることはないでしょう。

 チャリティー番組といっても、制作スタッフをタダ働きさせるわけにはいきませんし、マラソンランナーにしても、練習も含め何日も拘束するわけですから、その間の生活費も保障しなければなりません。出演料ではなく“協力費”という形で支払いますし、その他も含め、制作費はスポンサーフィーで賄うわけですから、問題はないのです」

 日本テレビの発表では昨年、番組に寄せられた寄付金は総額で15億8,955万4,167円だったという。これは歴代2位の記録。チャリティー番組としての目的は十分に果たしているのではないだろうか。批判が止まずとも、番組はもはや夏の「風物詩」だろう――。