農家の本音「急に増産と言われても…」
「見通しが甘かったことを認め、大きく方針を転換したことを評価する声は多いです。ネット上には《今までの政府や行政は間違いを認めなかった。しっかり分析して反省するだけ小泉さんはマシ》《トップがミスを認めて反省することでやっと前に進める。ここからが正念場だと思います》など、小泉農水大臣の姿勢は指示されているようです。しかし、増産へ舵を切るといっても“そう簡単にはいかない”というのが、今の世論ですね」(前出・全国紙政治部記者)
というのも、日本の農業人口は減少を続けており、高齢化も深刻な状況。農水省の調査によれば、2010年に240万人だった農業従事者は2023年に116万人まで減少。平均年齢も62.2歳から68.7歳に上昇した。
そんな状況もあり、ネット上には現場のリアルな声が多数投稿されている。
《急に増産と言われても「はい、やりましょう」とはならないですよ。近所の兼業農家さんも高齢になり、自分の家で食べるお米しか作れないのが現状です》
《増産って、そんな簡単にできるもんじゃないよ? 実家が農家だけど、高齢者が増えて広い土地を耕すのだって大変。もうちょっと現状を把握してから政策を考えてもらえますかね》
《天候によって収入は不安定になるし、収入は働きに見合わないし、割に合わないのでみんなやめていく。農家の経済面を国が支えないと、高齢者だけじゃなく若い人もいなくなるでしょうね》
小泉農水大臣は「令和の米騒動」収束に向けて、うまく舵取りができるだろうか――。