違法サプリ入手でサントリー会長を辞任、園遊会に参加したローソン会長時代の新浪剛史氏(2007年)
違法サプリ入手でサントリー会長を辞任、園遊会に参加したローソン会長時代の新浪剛史氏(2007年)
【写真】イケイケの小麦色の日焼けが目立つ、元ローソン社長時代の新浪氏

 片や、1月時点で警視庁に情報提供があり、内定調査が続けられていた清水。また逮捕時の捜索でも、自宅から大麻とされる乾燥植物片や巻紙が見つかっている。今回は所持による逮捕になるが、のちに「使用」で再逮捕される見込みだ。

 では、「潔白」を主張した新浪氏だが、会長職を辞任する必要があったのか。どうやら酒類や飲料だけでなく、手広く事業を展開するサントリーだけに会長の“違法サプリ”問題は、ブランドイメージを損いかねない極めて重大な事案のようだ。

「海外出張時の時差ぼけ対策」

 違法サプリを手に入れた理由として、会見では「海外出張時の時差ぼけ対策」と挙げていた新浪氏。しかしサントリーでは『快眠セサミン』なる、【睡眠の質を向上】と謳うサプリも販売している。

「ならば海外出張時には、信頼する社員らが開発した自社製サプリを常備すればいいわけで、わざわざ現地で成分不明の怪しいサプリを使用する必要はないはず。つまり“サントリーのサプリの効き目”をトップ自ら疑っているようなもの。

 ウェルネス事業にも力をいれるサントリーだけに、今回の違法サプリ騒動や発言は反発は必至で、さらに薬物問題となれば海外事業にも影響を及ぼしかない。大企業のトップとして引責辞任は当然と言えますね」(前出・記者)

 一部では、周囲に「クーデターにはめられた」との“陰謀論”を吹聴しているという新波氏。プライベートでも“サントリー愛”を貫いていれば、こんな事態を招くことはなかったのかもしれない。