沖縄尚学の優勝で幕を閉じた夏の甲子園。広島県代表として出場していた広陵高校には、野球とは別の意味で関心が寄せられた。
広陵高校、渦中の生徒が被害者側を告訴
「広陵高校の野球部内で、暴力行為があったことが発覚。SNS上では、その暴力行為の中身や加害者と思われる生徒の顔と名前が拡散され、大混乱に陥りました。同校野球部はこうした事態を受け、2回戦を辞退。本暴力事案に関しては、被害者の話と関係者の証言が食い違っているようで、現在も解決には至っていません」(スポーツ紙記者、以下同)
9月9日、この暴力事案に進展があった。
「加害生徒とされているひとりが、名誉棄損の罪で被害者側を告訴したのです。告訴されたのは被害者生徒の親権者とされる人物を含む複数人。告訴人はSNS上で、“10人以上に囲まれ、手を後ろにしろと言われ、何回も何十回も合計100発を超える集団暴行であった”などの過激な暴力行為があったと綴られたことに対し、名誉を傷つけられたとしています」

被害者親への逆襲。この報道に関して、ネット上では
《広陵高校の無責任な対応が招いた事態》
《広陵高校が加害の事実を握りつぶしていたので、被害者としては世論を見方にするしかなかったのでしょう》
《被害者側が怒り高校生の名前が出るような事態にしてしまった学校側の処分の甘さが原因》
《すべては学校や監督の責任ですね》
と、学校・高野連にも批判が寄せられている状況だ。
「本暴力事案は甲子園が始まる前に発覚しており、高野連もその報告を受けていたのですが、“厳重注意”という中途半端な処分に留めたのです。被害生徒は転校する事態にまで陥っている凄惨な暴行事案ですし、被害生徒側によると、監督らはこの事件を隠蔽しようとしたと主張しています。とても“厳重注意”で済ませられる内容ではありません。
加害生徒らの行いに目をつむるわけにはいきませんが、高野連や学校側の不誠実な対応に批判が寄せられ、加害生徒らの特定にまで発展しています。高野連・学校側の判断が問題を悪化させ、子どもたちの将来を潰すことになったと言っても過言ではないのでは」(前出・スポーツ紙記者)
SNSでの拡散がきっかけで明るみになった本事件。暴行が発覚した段階で、適切な対応が取れていれば、子どもたちを守れていたかもしれない。