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ー 陛下に指をさして「グレイトマン」

 10月27日、アメリカのトランプ大統領が天皇陛下と約6年半ぶりに皇居・御所で対面。その際のトランプ氏の行動が物議を醸している。

陛下に指をさして「グレイトマン」

「この日、陛下はトランプ氏を玄関で直々に出迎え、笑顔で握手を交わされました。ただ握手をする際、トランプ氏は右手で陛下と握手をしながら左手で何度も陛下の二の腕に触れたんです」(全国紙政治部記者、以下同)

 極めつけは、このあとだった。

「トランプ氏は玄関前に構えるカメラマンのほうを向いた際、陛下の背中を触って撮影に応じるよう促していました。そして御所に入るときも、陛下の背中をずっと触りながら中へ入っていったんです」

 繰り返された天皇陛下への“ボディタッチ”にネット上では怒りの声が続々。

《握手の時、陛下の二の腕に空いた手を添えるのは目下に対する態度で、不敬だと思う》
《気安く触んな》
《日本人にとって天皇陛下がどういう存在かを全く理解していない。 欧米式の親愛の情だとしても、皇室にそれをしてはいけない》

 など厳しい意見が寄せられた。大阪府東大阪市議会議員・いとうゆうき氏も自身のXで《どう見ても非礼だ》と投稿するなど、波紋は広がりを見せている。

 トランプ氏は、ほかのシーンでも気になる行動が見られたという。

「御所に到着した専用車から降りる際、トランプ氏はスーツのボタンを留めようとしたものの、結局ボタンが留まらずに諦めてしまいました。会見中と、会見後の握手時はボタンが閉まっていたので中で閉めたようですが、最初の陛下への挨拶時はボタンが全開のまま臨むことに。また、会見を終えて陛下と御所から出てきた際、報道陣の前で隣の陛下に向かって指をさしながら、『グレイトマン(立派な方だ)』と繰り返し述べていましたね」

 一連の行動の真意を問いただしたいところだが……。

「書籍『安倍晋三回顧録』によると、2019年、陛下に初めて会われる前にトランプ氏が安倍氏に、スーツのボタンについて相談していたことがわかっています。安倍氏は当時トランプ氏から『シンゾウは私と会うとき、いつもスーツのボタンをしているけれど、私もした方がいいか』と聞かれ、『私の前ではしなくてもいいから、陛下の前ではボタンを留めてくれ』とお願いしたと書かれています。今回もそれを慌てて実行しようとしたのかもしれません」

 フランクな対応が当たり前のアメリカでは問題ないが、日本人からすると“不敬”と思ってしまう人も少なくないのだろう。親密さと敬意のバランスは難しいのだ。