周東右京選手にタッチしながらインタビューするダレノガレ明美(ホークス公式YouTubeより)
周東右京選手にタッチしながらインタビューするダレノガレ明美(ホークス公式YouTubeより)
【写真】ソフトバンク日本一祝勝会に駆けつけたモデル美女の“タッチ”

「以前は、大きな収入源としてテレビ局からの放映権料がありましたが、近年はレギュラーシーズンでの試合中継は稀で減収しています。変わってサブスクリプションやネット配信による収入も増えていますが、やはり大部分を支えるのが球場に足を運んでくれるお客さんによる収益です」

 チケット収入はもちろん、球場内での飲食、そしてグッズ販売やスポンサー料によって1試合で2億円もの収益を得るというプロ野球の試合。ただレギュラーシーズンでは土日祝日以外、平日の試合ではどうしても減収傾向にある。

「一方で、日本シリーズ進出をかけたCSは平日でも超満員で、特にホームゲームで迎えるチームはシーズンの2倍近くの収益を見込めるといいます。首脳陣や選手、ファンはヒリヒリしますが、つまり勝ち負けがもつれるほどに、試合数が多くなるほどに“旨み”が出るの仕組みです。

 阪神が早々に優勝を決めた後も、横浜と巨人による2位、3位争いが白熱した試合になったのも、是が非でもファーストステージをホームで迎えたい“カネの事情”があるから。CSは限定グッズも制作しやすく売れますからね」(前出・ライター、以下同)

12球団のうちの半分がCSに進出できる

 なるほど「日本シリーズ」はNPB主催であって、そこから両球団に分配されるが、CSは球団主催のために双方の取り分が大ききくなる。日本シリーズ進出をかけた真剣勝負でもあり、経営面でも廃止の選択肢はないビジネスでもあるわけだ。

「元々、メジャーリーグのポストシーズンを参考にしたCS制度ですが、アメリカンリーグとナショナルリーグの合計30球団に対して、日本はセパ12球団。うちの半分がCSに進出できてしまう現状もプレミアム感のなさ、そして開催日程やスケジュールも“廃止論”が根強く残る一因だと思います。

 それにワールドシリーズ制覇こそシーズンの目標であるMLBに対し、リーグ優勝を掲げる球団が多いプロ野球において、ファンもCS、そして日本シリーズはどこか“おまけ感”を覚えるのかも。例えば日本一達成の暁には、MLBチャンピオンとの“世界一決定戦”が待っている、との新方式をまとめられたら選手にファン、経営面においても球団のモチベーションも向上するとは思いますが(笑)」

 NPBにはCSを続ける以上は、是非とも選手やファンが納得するあり方を議論してもらいたい。